俳優のキアヌ・リーブスが、イギリス・ロンドンのレスター・スクエアで現地時間5月22日に開催された映画『バレリーナ:The World of John Wick』のワールドプレミアが開催された。全米では現地時間6月6日に公開される本作の日本での公開日が8月22日に決定した。


 ジョン・ウィックを演じるのは本作で5度目となるキアヌは、「最高だよ!とても興奮してる!」と超ご機嫌。自身が築き上げてきた「ジョン・ウィック」ワールドが『バレリーナ』として拡大していくことについて「この作品は『ジョン・ウィック』の世界観を完璧に守りつつ、さらに新たなキャラクター、より深い物語によってその世界観が探求されている。何よりもアナが役に燃やしてくれた情熱に感謝したい。彼女は本当に楽しそうだったよ」と、本作の主人公イヴを演じたアナ・デ・アルマスアナのプロフェッショナルな仕事ぶりと、作品への深い愛情がこもった賛辞を贈った。

 さらに、あなたにとって『ジョン・ウィック』とは?という質問には感慨深くうなずきながら「生涯の役だね。映画製作という作業の中で生まれた友情と絆の結晶だ。僕のキャリアに大きな変化と衝撃を与えてくれた役なんだ」と語った。

 プレミア会場にはレッドカーペットならぬブラックカーペットが敷かれ、キアヌのほか、アナ・デ・アルマス、ノーマン・リーダスらキャスト陣のほか、製作を務めた「ジョン・ウィック」シリーズのチャド・スタエルスキ監督や、本作のレン・ワイズマン監督が登場。「ジョン・ウィック」ファンと世界中のマスコミが集まった会場は熱気に包まれつつ、作品の完成を盛大に祝福した。

 幼い頃に殺された父親の復讐に立ち上がるイヴ役のアナ・デ・アルマスは「キアヌとチャドが創り上げたこのシリーズに力強い女性の姿とカッコよさを吹き込めたのは素晴らしい経験でした。ずっとこのシリーズの一部になりたいと思っていたので!」と大興奮。

 「才能があふれるたくさんの方たちと仕事ができて光栄でした。
皆がそれぞれ準備をし、責任を持って最高の仕事をしているので信頼できました。とても楽しかったし、クリエイティブな撮影現場で、毎回新鮮でした。素晴らしかったです!」と撮影を振り返り作品の出来栄えを満面の笑顔で一押した。

 さらに約10年ぶりとなるキアヌとの共演について「まだ英語すらしゃべられない私にとってキアヌと共演した『ノック・ノック』は私にとってキャリアの突破口だったんです。それが今、このプレミアで彼と並んでいるなんて本当にクレイジー!撮影は体中、痣だらけで大変だったけど、彼はいつもサポートしてくれたわ」とキアヌへのリスペクトを熱く語り、彼のサポートに心から感謝していた。

 キアヌとも長年親交があり、「ウォーキング・デッド」シリーズのノーマン・リーダスは、謎の暗殺教団の手がかりを握るパイン役で出演。「最高だね。普段僕みたいな、野蛮で、血にまみれて、人を刺し殺す役を得意とする役者がこの世界観に参加するのは自然な進歩だよね?」と茶目っ気たっぷりにシリーズへの参加を喜んでいた。

 さらに兼ねてより「ジョン・ウィック」シリーズのファンだったというノーマンは「シリーズは100万回見てるけど、さらにこのシリーズが大好きになったよ!」と、「ジョン・ウィック」ファンにも納得の出来栄えだと自信を持ってアピールした。

 一貫してシリーズを監督してきたチャド・スタエルスキ監督から、メガホンを継承したレン・ワイズマン監督は、本作を作るにあたり意識した点について「たくさんあるけど、最も意識したのは作品のトーン、雰囲気かな。このような作品の場合、アクションが素晴らしいだけではなく感情を意識して作らなければいけない。たとえば、アクションのシーンを撮影している時にウィンクやスマイルを入れることでライトな瞬間を作りたい時もあれば、感情に突き動かされるようなシーンではそういう仕草は入れない」とアクションシーンへのこだわりを明かした。


 また、お気に入りのシーンについて「たくさんあるけど、手榴弾で戦うシーンかな。私が脚本を展開するにあたって初めて考察して作成したシーンだから」と既に日本でも解禁されている特報でも披露された過激なアクションシーンを挙げていた。

 さらに「日本の皆さんこんにちは!皆さんに会ってこの作品をお届けするのを楽しみにしています。ぜひこの作品を楽しんで、カッコよさを実感してください」と日本のファンへのメッセージを贈った。

 今作では製作に回ったシリーズの創造神、チャド・スタエルスキは最後に「アナと一緒にこの愛すべきシリーズを拡大する作業は本当に最高だったよ。アナはこのシリーズにさらなる強靭さとユーモアを加えてくれた」と新たな復讐の女神を演じ切ったアナを手放しで賞賛していた。

 イベントには『ジョン・ウィック:コンセクエンス』で盲目の殺し屋・ケインを演じたドニー・イェン、そしてペドロ・パスカルもゲストとして来場し、アナの晴れ舞台を祝福していた。
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