「目の前にいる、そのデート相手を殺せ。さもなくば…、」と、至近距離に潜む謎の犯人から “ドロップ”される正解のない二者択一を迫られる極限のシチュエーション・サスペンス映画『DROP/ドロップ』(原題:Drop)が、7月11日より日本で公開される。

 「トランスフォーマー」シリーズや「クワイエット・プレイス」シリーズで知られる“破壊王”マイケル・ベイ率いるプラチナム・デューンズと、『ファイブ・ナイツ・アット・フレディーズ』や『M3GAN/ミーガン』など、ホラー映画界に革新を起こし続けるブラムハウス・プロダクションズのジェイソン・ブラムが製作にかかわっている本作。監督は、「ハッピー・デス・デイ」シリーズや『ザ・スイッチ』など、型破りな発想でヒット作を生み出してきたクリストファー・ランドンが務めている。

 解禁された日本版予告編では、主人公バイオレット(メーガン・フェイヒー)が高層ビルから落下しそうになるスリリングなシーンの後、「やり直せたら…」という意味深な言葉で始まる。

 バイオレットは、幼い息子を育てるシングルマザー。夫の死からまだ立ち直れず、恋愛の世界に戻ることをためらっていたが、マッチングアプリで知り合ったヘンリー(ブランドン・スクレナー)とのディナーに応じることに。

 訪れたのは、高層ビル最上階の洗練されたレストラン「PALATE」。眺めのいい窓際の席で、「マッチングアプリって変態ばかり」などと笑い合いながら、束の間の出会いを楽しんでいたその時――突然、彼女のスマホに見知らぬ誰かからDROP機能を使った、不気味なメッセージが次々と送られてくる。

 最初は悪ふざけかと思っていたが、やがてそれは現実の恐怖へと変わる。「目の前のデート相手を殺せ」。息子が待つ自宅には、銃を持った覆面の男が侵入。バイオレットは半径15メートル以内の至近距離から監視され、スマホは完全にハッキングされてしまう。相手に話しかけることも、店員や隣の客に助けを求めることもできない。

 脅迫メッセージを送ってきたのは誰?今もどこかで見られている?なぜ、初対面のデート相手を“殺さなければならない”の?犯人は、すぐそばにいる。だが、その姿は見えない。 “匿名性”という名のデジタル社会の恐怖。一瞬で日常が崩壊する、現代ならではの緊張と疑念が渦巻く――かつてないスリラーが、幕を開ける。

 主演を務めるのは、テレビシリーズ『ホワイト・ロータス/諸事情だらけのリゾートホテル シーズン2』(2022年)での迫真の演技により、エミー賞助演女優賞にノミネートされ、一躍ブレイクを果たしたメーガン・フェイヒー。本作では、虐待の被害者を専門にカウンセリングを行う心理学者であり、夫を亡くし幼い息子を育てるシングルマザー、バイオレット役を熱演している。

 そんなバイオレットのデート相手・ヘンリー役には、2024年公開の話題作『ふたりで終わらせる/IT ENDS WITH US』で大役を務めたブランドン・スクレナーが抜てきされた。

 さらに注目すべきは、本作の着想が、プロデューサーのキャメロン・フラーによる“実体験”に基づいているという点。フラーは、旅行先のレストランで食事をしていた際、突如としてスマホに奇妙なDROP通知が届いたことを明かしており、「美しいレストランでディナーを楽しんでいたら、突然誰かからDROPが届き始めて…。最初は気にも留めなかったけれど、食事が進むにつれてその内容がどんどん怖くなっていって……」と、当時の驚きと不安を振り返っている。

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