今年1月17日に日本で公開され、興行収入約5億円を記録するヒットとなった 香港映画『トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦(きゅうりゅうじょうさい)』。本作は、「第97回アカデミー賞」国際長編映画賞の香港代表に選出され、「第77回カンヌ国際映画祭」での初上映から熱狂的な称賛を浴び、香港映画として歴代No.1の動員を達成した。


 そんな大ヒット映画の舞台となった旧九龍城砦(現在の九龍城砦公園)に大規模な映画のセットを復元し、1980年代の九龍城砦の雰囲気が体感できる「九龍城砦:映画の旅(Kowloon Walled City:A Cinematic Journey)」が、で24日に開幕した。この展覧会は、香港最大規模の映画セット展として、今後3年間にわたり開催される予定。

 展覧会では、映画の象徴的なシーンを再現したセットが展示されている。七記冰室、理髪店、歯科クリニック、食料品店、整骨院、魚団子工場、仕立屋、修理工場、共同井戸、プラスチック成型工場など、1980年代の九龍城砦のユニークな特徴が忠実に再現されている。

 また、「壁城の光と影の屋上」では、大規模なスクリーンに壁城の昼と夜の生活が映し出され、九龍上空を低空飛行する航空機の轟音とともに、当時の九龍地区の住民生活を体感できる。

 さらに、地元の伝統工芸の要素も展示に盛り込まれている。入口には手描きの大型の伝統的な花牌が飾られ、入口上部には1980年代の門を参考にデザインされた「九龍城砦」と書かれた鉄製のアーチが設置されている。展示会場の床タイルの一部は古い建物から再利用され、当時の象徴的なスタイルを反映させている。

 この展覧会は、香港の映画美術スタッフの創造性と卓越した技術を紹介する、かつてないスケールの映画セット展となっている。映画『トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦』の世界観を体感できる貴重なスポットだ。
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