映画『ザ・ホエール』で「第95回アカデミー賞」主演男優賞を受賞し、その圧倒的な演技で世界中から絶賛を浴びた俳優ブレンダン・フレイザーの最新主演作『Rental Family(原題)』(北米公開:2025年11月21日)が、『レンタル・ファミリー』の邦題で2026年に日本公開されることが決定した(配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン)。さらに、「第50回トロント国際映画祭」(9月4日~14日)にて、ワールドプレミア上映されることも発表された。


 監督を務めるのは、長編デビュー作『37セカンズ』(2019年)で「第69回ベルリン国際映画祭」パノラマ部門観客賞および国際アートシアター連盟賞を受賞し、世界から注目を集めたHIKARI。『Beef/ビーフ』や『TOKYO VICE』など話題作も手がけてきた彼女にとって、本作は『37セカンズ』に続く長編第2作。サーチライト・ピクチャーズとタッグを組み、日本を舞台にしたオリジナル作品を世界へと届ける。

 本作をオスカー受賞後の次回作に選んだブレンダン・フレイザーは、撮影のために長期間日本に滞在。彼が見つめた“日本”をどのように体現するのか楽しみだ。また、共演には、国際的に活躍する平岳大、山本真理、日本を代表する名優・柄本明が名を連ね、俳優陣の化学反応にも期待が高まっている。

 なお、トロント国際映画祭はこの10年、観客賞受賞作品がアカデミー賞をはじめとする賞レースを席巻する登竜門として知られている。『ノマドランド』や『グリーンブック』のほか、『ラ・ラ・ランド』『スリー・ビルボード』『ジョジョ・ラビット』など、名作がこの映画祭から世界へ羽ばたいてきた。

 さらに、HIKARI監督が同映画祭の2025年度「Emerging Talent Award」を受賞することも発表された。今もっとも注目されるクリエイターに贈られる同賞を受賞したことで、HIKARIは名実ともに世界が認める映画監督として、ますます注目を集めそうだ。本作のワールドプレミアが、どのような反響を巻き起こすのか、期待が高まるばかりだ。

 あわせて公開された場面写真では、フレイザー演じる“落ちぶれた俳優”フィリップが、東京の駅のホームで偶然出会った赤ちゃんに優しく微笑む姿が捉えられている。
都会の風景に自然体で溶け込む彼の姿が印象的だ。フィリップはなぜ、日本の“レンタル家族”サービスに関わることになったのか。赤の他人の人生の中で“仮の役割”を演じることで見つけていく、生きることの意味とは──。
編集部おすすめ