株式会社ポケモンは7日、国立天文台と連携し、宇宙の謎を楽しく学べる企画展『ポケモン天文台』を開催することを、文部科学省で行われた記者会見で発表した。国立天文台として初の大規模な企画展となり、全国の博物館などを巡回する形で、11月1日より相模原市立博物館での開催を皮切りにスタートする。
会見では「ほしぞらピカチュウ」がお披露目された。

 展示会では、さまざまな特徴を持つポケモンの生態と照らしあわせることで、身近な月や太陽から遠い銀河の彼方まで、宇宙の不思議を楽しく学べることができる。小学生の子どもも、ポケモンの世界へ冒険に出るように、未知が広がる宇宙への探求心を育むことができる展示となる。

 太陽や月、太陽系内外の天体の特徴をポケモンになぞらえながら紹介。これまでの天文学・宇宙科学の歴史の中で明らかにされてきた宇宙の姿を、豊富な画像、映像、模型や資料を見ながらポケモンを通しで学ぶ。具体的には、レックウザやデオキシスなど宇宙に関係したポケモンの模型・バルーンが10種類程度展示予定。さらに木星の特徴に似ているポケモンとして「サマヨール」を解説パネルで紹介、磁力を持つレアコイル、ジバコイルで太陽の磁力(磁場)を体験したり、「ポケモンはどこから来たのか」などポケモンと地球上の生き物の起源の謎に迫る展示が用意される。

 天文学では広い宇宙においてさまざまな謎を見いだし、その解明に挑む学問。ゲーム『ポケットモンスター』シリーズにおいて、未知なる生き物「ポケモン」との新たな出会いや発見を求めて、好奇心のまま「ワクワク」「ドキドキ」しながら進める冒険は、天文学の探求と共通する。宇宙と関係するポケモンも多数存在しており、ポケモンも天体も姿が進化、変化することから、天文学とポケモンの親和性が高いことから今回の企画が実現した。

 この高い親和性を生かし、『ポケモン天文台』では発見の面白さ、探求の面白さを幅広い層にアピールし、宇宙への興味を再認識してもらう狙いがある。これにより天文学のみならず、科学研究一般に対する子どもたちの興味を喚起し、科学技術分野の人材育成につなげるとともに基礎科学研究への親近感と支持の獲得実現を目指す。


■巡回会場
11月1日~2026年1月12日 相模原市立博物館
2026年春・夏 東北地方
2026年秋 豊橋市自然史博物館
2026年冬 長崎歴史文化博物館
※以降の巡回先については調整中。
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