漫画家・水木しげるさんの生誕100周年記念作品として2023年に劇場公開された映画『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』が、舞台化されることが決定した。2026年1月~2月に東京・大阪・佐賀で上演され、鬼太郎の父役を鈴木拡樹、水木役を村井良大が務める。


 映画『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』は、“鬼太郎の誕生”の秘密について、かつての目玉おやじと水木との出会い、そして二人が立ち向かう運命を描いた長編アニメーション作品。第47回日本アカデミー賞「優秀アニメーション作品賞」を受賞し、応援上映のほか、展示イベントやシネマ・コンサートも話題となった。

 今作では、ミュージカル『黒執事』、ミュージカル『薄桜鬼』などの人気シリーズを数多く手がける毛利亘宏氏(少年社中)が脚本を担い、舞台『文豪ストレイドッグス』、『ワールドトリガー the Stage』などこちらも人気シリーズを多数手がける中屋敷法仁氏(柿喰う客)が演出を務める。さらに映画『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』の音楽を担当した川井憲次氏が、舞台も音楽を手がけることが決定。

 キャストには、鬼太郎の父役の鈴木、水木役の村井のほか、龍賀沙世役を岡本姫奈(乃木坂46)、龍賀乙米役を沢海陽子、龍賀丙江役をしゅはまはるみ、長田庚子役を岡内美喜子、龍賀時麿役をコッセこういち、龍賀孝三役を加藤啓、ねずみ役を中田翔真、長田時弥役を橋本偉成、龍賀克典役を三上市朗、長田幻治役を良知真次が演じる。

 ティザービジュアルは、鬼太郎の父役の鈴木、水木役の村井がそれぞれの役に扮(ふん)し、座敷牢の格子越しに背中合わせになっている姿が描かれた。

 公演は、2026年1月9日~25日に東京・サンシャイン劇場、1月29日~2月1日に大阪・梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ、2月7日・8日に佐賀・鳥栖市民文化会館にて上演される。

 チケットのオフィシャル先行(抽選)は、29日正午~9月21日午後11時59分に特設HPで実施される。

■出演者・スタッフコメント
▼鬼太郎の父役:鈴木拡樹

鬼太郎の父役を演じさせていただきます鈴木拡樹です。
2023年に東映アニメーション制作で公開された映画「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」が舞台化することになりました。
今作に関わることができて凄くワクワクしています。
鬼太郎の父役を演じるので、バディのような存在になる水木と演じるシーンはどれも楽しみです。

個人的にも、水木役の村井良大くんとの共演が久しぶりなので、それもとても楽しみです。
2人の活躍だけではなく、今作のもつ怪奇ホラーやサスペンスだけではない独特な世界観、謎につつまれた村の人々の違和感など、魅力的なところに拘ってお客様にお届けしたいと思います。
ご観劇まで、楽しみにお待ちください。

▼水木役:村井良大

水木役を演じさせていただきます村井良大です。
今回、舞台「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」に出演させていただくことを光栄に思います。
映画「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」を観て、子供の頃から知っている鬼太郎がどう誕生したのかを初めて知り驚きました。
そして、水木の戦争体験や上に立つ人間に持つ嫌悪感など、様々な部分が重なって水木が魅力的な人物になっているのだと感じました。
映画のファンの方々にも認めてもらえるような自分らしい水木像を創れるように精進いたします。
久しぶりの共演となる鈴木拡樹くんとは、良い作品が創れるように現場でいろいろとお話しして関係性を深められたらと思います。
映画では激しいシーンが多く、それを舞台上でどう表現していくのか、僕自身も今からとても楽しみにしております。

▼脚本:毛利亘宏
このプロジェクトに参加できることを心から幸福に感じています。
世の中はさまざまな問題に溢れています。
そのことを考え始めるととても胸がいたくなったり、己の無力を痛感します。
この作品の登場人物たちもきっとそう。
この作品の根底に流れるのは人間の罪であり業です。人間は有史以来ずっと愚かなことを繰り返してきました。止めることも改めることもできない 。 己の業に振り回され続けます。でも、でも! そんな中でも生き続ける。強く。
皆さんにこの作品に描かれた人間と人ならざるものの厳しくも優しい眼差しをお伝えできれば幸いです。
脚本家として全身全霊をかけて臨みたいと思います。

▼演出:中屋敷法仁
夢ではありません。これは現実です。

映画「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」が、ついに舞台の上に降臨します。スクリーンに描かれた闇と情念が、俳優たちの肉体を通して、いま生々しく立ち上がろうとしています。 いち 観客として心震わせたあの世界に、今度は演出家として飛び込む。これ以上に刺激的なことがあるでしょうか。胸の高鳴りが止まりません。
鈴木拡樹さん、村井良大さんをはじめとする、経験豊かな出演者陣。そして脚本は、演劇界の毛利亘宏さん。
さらに音楽には映画から世界線をつないでくれる川井憲次さん。この顔ぶれが紡ぐ、新たなる誕生譚に、どうかご期待ください。
この物語は、ただのホラーでも、ただの悲劇でもありません。闇は深く、絶望は凍るほど冷たい。けれど、その奥底で、確かに脈打つ小さな希望の光。
それを、お客様と劇場で体感できたらと思います。
どうかあなたも、ご自身の五感すべてを預け、深く、深く、この世界に潜ってきてください。劇場でお待ちしています。
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