俳優の竹野内豊が15日、都内で行われた映画『雪風 YUKIKAZE』初日舞台あいさつに登壇。終戦の日に公開を迎える心境を語った。


 同作は、太平洋戦争中に実在した一隻の駆逐艦(くちくかん)「雪風」の知られざる史実を背景に、戦中、戦後、さらに現代へとつながる激動の時代を懸命に生き抜いた人々の姿とその運命を壮大なスケールで描く。

 1945年8月15日の終戦から80年が経ったこの日、舞台あいさつ冒頭には黙とうが行われた。

 主演を務めた竹野内は「ようやく初日を迎えることができまして、感慨深い気持ちでおります。戦争というものが少しずつ記憶から現実味が薄れていく中、本作をこのタイミングで世に送り出すことができること、こういう作品に携わることができて大変光栄に思っております」と思いを語った。

 続けて「私は今まで何気なく使っていた助け船の本当の意味を雪風から感じることがてきました」と告白。「多くの人々が救いを求めて、助け船が必要なこの時代に本作が送り出されること、何かの必然だったのではないかと思っております」とかみしめた。

 最後には「当時の人々がどのような思いで生きていたのかは活字ではなく、映画として当時の人々の心情を実際に皆さんに体感してもらうことによって、より深く多くの方に記憶に刻まれるものだと思っています」とし、「最後までゆっくりご覧ください」と呼びかけた。

 舞台あいさつには、竹野内のほか、玉木宏、奥平大兼、當間あみ、田中麗奈、中井貴一、長谷川康夫(脚本)、山田敏久監督が登壇した。
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