フランスの名優カトリーヌ・ドヌーヴが主演する映画『SPIRIT WORLD -スピリットワールド-』より、日本のローカルな風景に溶け込むドヌーヴや共演の竹野内豊らを収めた新たな場面写真が公開された。

 本作はフランス・日本・シンガポールによる国際共同製作で、日本文化を愛するシンガポール出身のエリック・クー監督が「死後の世界」を題材に描いた作品。
『家族のレシピ』(2019年)の撮影で訪れた高崎を気に入り、東京や大阪といった大都市ではなく、群馬県高崎市や千葉県いすみ市といった地方都市で、2024年に撮影された。

 物語は、父の死をきっかけに故郷・高崎へ戻ったハヤト(竹野内)が、遺言に従って長らく疎遠だった母・メイコ(風吹ジュン)を探す旅に出るところから始まる。遺品の中から見つかったのはフランス人歌手クレア(ドヌーヴ)のコンサートチケット。だが翌日、彼女の訃報が届く。その一方で、死後の世界をさまようクレアはユウゾウ(堺正章)と出会い、見えない存在としてハヤトの旅を見守ることになる。家族、仕事、人生──数々の葛藤を抱えながら母を探すハヤトが最後にたどり着く答えとは。そしてクレアがもたらす“奇跡”とは何か。

 公開された場面写真には、大正2年に高崎市で初めて開館した常設映画館「高崎電気館」で映画を鑑賞するクレアとハヤトの姿や、千葉・いすみ市津々ヶ浦の海辺でのシーンなど、日本の風景と物語が溶け合う様子が収められている。また、亡き父ユウゾウの平家を訪れるクレアの姿は、引き戸や畳、電気紐といった日本家屋の中で異文化が交錯する美しいコントラストを見せている。

 竹野内は、「この物語は言葉ではなく、心で感じ取る部分がとても多い作品だと思うんです。 皆さんそれぞれが感じるままに、この物語を楽しんでいただけたら幸いです」とコメント。

 エリック・クー監督は「『家族のレシピ』(2019年公開)を撮影して、高崎はとても美しい街だと感じました。
2023年に高崎映画祭で改めて高崎を訪れた際に、またこの地で映画を撮りたいと思いました。この映画を通じてより多くの愛と希望を感じてもらえたらと思います」と語っている。

 『SPIRIT WORLD -スピリットワールド-』は、10月10日に東京・TOHOシネマズ シャンテで先行公開され、10月31日より全国公開される。
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