■「仲の良いグループで私だけ…」傷ついた“可愛い子ランキング”
――動画『皮脂崩れしないベースメイクの塗り方』が139万再生を突破し、「ほんとにまじでこれ人生変わった」「めっちゃ参考になる」など多くの女性から称賛の声が相次いでいます。まずは、YouTubeで美容動画を始めたきっかけを教えてください。
「きっかけは何か私でもできることないかな…でした! 息子を出産したあとだったんですけど、2人目というのもあって、気持ちに少し余裕があり『何か始めたい!』と思っていました。まず1本、お遊び感覚で動画を撮って編集してみたらすごく楽しくて。その時はキッズチャンネルの方向性だったんですけど 子供が主体の撮影ってすごく難しくて…。何本かやっていくうちに 大変さも分かって自分が好きじゃないと続けられないなと思ったので美容系に決めました」
――小さな頃から人前に出るのが好きだったんでしょうか?
「いえいえ全然!小学生の頃は劣等感だらけでした。周りには可愛い子が多くて、比べてしまって…。今でも覚えているのは、小学生にありがちな『可愛い子ランキング』です。あれ、本当に残酷ですよね。小6の頃、仲の良い5人グループの中で、私だけ入っていなくて、とても傷つきました。ちょうどファッションや外見に興味を持ち始めた時期だったので、余計にショックでしたね」
――そんな経験があったんですね…。
「私は一重で、しかも出っ歯だったんです。小5から中1まで歯列矯正をしていて、頑張らないと口が閉じられないほどでした。矯正を終えた時、『口って普通に閉じるんだ!』と驚いたのを覚えています。中学生になるとアイプチをするようになりました」
――現在の外見からは想像つきません!
「目はアイプチを続けていたら、自然と二重になって。中学生以降は二重と歯並びのおかげで自信がついて、『もっと可愛くなりたい!』と思えるようになり、100円ショップで買ったコスメやネイルチップで遊んだり、ドキドキしながら実験のように美容を楽しんでいました」
――努力を積み重ねて美容の楽しさを見つけてきたんですね。
「そうですね。もともと可愛い子じゃなかったからこそ、工夫して努力してきたという自信はあります」
■「美容のハードルを下げて、誰もが気軽に“綺麗”を楽しめるように」
――その後の学生時代はいかがでしたか?
「外見のコンプレックスが薄れて自信を持てるようになってからは、とにかく行動的になりました。バンド、ダンス、バレエなど何でも挑戦して、大学在学中には“チアドラ”(中日ドラゴンズのチアリーダー)を目指したこともあります」
――チアドラ! 憧れる方も多いですよね。
「2年連続でオーディションに落ちてしまったんです。すごく落ち込みましたが、母や彼氏(今の夫)、バイト先の仲間が“結果じゃなく挑戦したこと自体がすごい”と励ましてくれて。挑戦することの大切さを学んだ経験でした」
――そのチャレンジ精神が、YouTube活動にもつながっているんですね。最後に、YouTubeやSNSを通じて伝えたい思いを教えてください。
「年齢を重ねたりママになったりすると、美容のハードルって高くなっていくと思うんです。でも“綺麗になること”って、見た目が変わるだけじゃなくて、自信がついたり気分が明るくなったり、時には夫婦関係にもいい影響を与えることもあると思います。だから“綺麗になりたい”と思う人を応援したいし、美容のハードルを下げるお手伝いができたら嬉しいです。時間やお金などの制約はあると思いますが、私は新しいものや効率的なもの、コスパのいいものが大好き。そうした情報を動画を通じて届けることで、少しでも多くの人が気軽に“綺麗”をアップデートできたらいいなと思っています」