俳優の栄莉弥(えりや/19)、光路(みろ/14)、大友啓史監督が19日、都内で行われた映画『宝島』の公開初日舞台あいさつに登壇した。

 映画『宝島』は、アメリカ統治下の沖縄を舞台にした真藤順丈の直木賞受賞作が原作。
戦後、物資の乏しい時代に、米軍基地から奪った物資を住民に分け与える“戦果アギヤー”と呼ばれた若者たちがいた。ある襲撃の夜、リーダー格だったオン(永山瑛太)は「予定外の戦果」を手に入れ、忽然と姿を消す。残された幼なじみのグスク(妻夫木聡)、ヤマコ(広瀬すず)、レイ(窪田正孝)は、それぞれ刑事、教師、ヤクザの道を歩みながら、オンの行方を追い続ける20年にわたる物語となる。

 英雄オンはなぜ消えたのか。謎のカギを握る孤児ウタを演じるのが栄莉弥で、その少年時代のウタを演じるのは実弟の光路となる。兄弟で初共演で同じ役を演じた。栄莉弥は意識したことを問われると「あまり考えないようにしていたんです。とにかく自分は18歳のウタを生きることだけを考えていた。他を考えれるほどキャパシティがなかった。現場に入ってその場の空気と監督が言ってくださったことをそのまま全力でアウトプットしていく。それだけでした」と述懐。光路も「全てが初めてだったので、あまり考えずに現場に入って、監督に教えてもらったことをただひたすらにやる感じでした」と同様のコメントをしていた。


 2人の配役にしてやったりだったのが大友監督だった。「僕はこの映画やる時に真っ先に1番難しいキャスティングはウタだと思ったんです。ウタを探すために、たぶん日本全国をぐるぐる回んなきゃいけないと思ったんです。ところが、ある日に栄莉弥くんに会って『いた!』と。早期の段階で。その後『何?弟がいる?』と。『弟も、ちょっと会っちゃう?』となったら光路くんもバッチリで。『2人、よろしく』という感じで、決まりました。あっという間に決まりましたよ」と思わぬ幸運にガッツポーズだった。

 この日は、妻夫木聡、広瀬すず、窪田正孝、永山瑛太も参加した。
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