■富士額で柔らかいクセ毛、「M字ハゲみたいに見えてしまう」悩み
男性たちを劇的に変貌させるのは、3000人の顧客を抱えるフリーランスの人気美容師・カンタさん(@ka.n_wl)。道行く人に声をかけてカッコよくイメチェンさせる「渋谷でイメチェンさせる人」として、YouTubeやTikTokなどで動画を配信している。
今回紹介するのは、「富士額の生え際によって、M字ハゲみたいに見えてしまう」という悩みを持つ男性。コンプレックスである額を隠すために前髪を垂らしているが、うねりと空きが生じているため、失礼ながらスカスカに見え、老けた印象にもなってしまっていた。
いつもは家の近所の1000円カットで、「髪型は指定せず、短く切ってもらっていただけ」という男性。前回の履歴が残るそのヘアスタイルをチェックしつつ、「前髪を作る際、生え際に合わせてカットしないと、穴が空いたように隙間ができてしまうんです」とカンタさん。人気美容師の診断に頼もしさを感じたのか、男性は「似合う髪型がわからないので、お任せしたい」と、初めてのイメチェンに期待を寄せた。
「前髪は元々のクセなのか、ずっと同じところで分けていたせいなのか…どちらにしても、目立つ隙間ができている状態でした。しかも、髪質が柔らかいので薄毛に見えてしまう。額のコンプレックスとともに、ウイークポイントをカバーするよう下ろしのスタイルを作りました」(カンタさん/以下同)
下ろしを選んだのはもうひとつ、「そのほうが卵型や丸顔に近づけることができるので、この男性の顔立ちには似合うと思った」という理由から。
「長すぎると重たく見えて暗い印象になってしまうので、毛先に軽さを作りつつ、さらに顔周りに落ちる毛を作ることで、ノーセットでも幼く見えないよう意識しました。また、頬骨とエラが少し張っている顔立ちだったので、サイドの毛は頬骨を半分隠すくらいの長さにして、エラの張りを少しごまかせるように仕上げました」
こうして、どこか老けて見えてしまう髪型から、アイドルのようなオシャレな風貌に激変した男性。
「男性にとって髪型とは額縁みたいなもので、顔の一部でもあるんです。女性も雰囲気の一部ではあるけれど、メンズはモロに髪型が影響します。髪でウイークポイントを隠せるし、顔まわりの悩みが解決される場合も多い。どんな方でも、髪をしっかり整えれば必ず元よりはよくできるので、ぜひ信頼できる美容師を見つけて、相談してみてください」
(文:河上いつ子)