お笑いコンビ・千鳥の大悟が、是枝裕和監督の最新作『箱の中の羊』(2026年公開予定)で初主演を務め、綾瀬はるかと夫婦役で初共演する。今月クランクインを迎えた大悟は「ビビってます」と率直な心境を明かし、「これだけの人と時間をかけて、今からすごいことが始まるんだなと楽しみは楽しみですが、大丈夫なんかな“ワシ”ってほうが大きい」と胸中を語った。


 本作は、“少し先の未来”を舞台に描く、新たな家族の物語。ヒューマノイドを息子として迎え入れることになった建築士の甲本音々(こうもと・おとね)役を綾瀬が、音々の夫で工務店の二代目社長・甲本健介(こうもと・けんすけ)役を大悟が演じる。

 綾瀬について大悟は「本当にあのままというか、非常に明るく楽しい人」と印象を語り、「最初にお会いしたときに『ごめんね、ワシがダンナ役で』と言ったら、優しい顔で笑ってくださいました」と振り返る。「今のところはただただかわいく、遠くから見ている感じ」と打ち明けた。

 是枝監督からは「そんなにきっちりせりふを覚えなくても、僕が現場で耳打ちする感じで自分なりにやってください」と声をかけられたといい、「監督がこれまで子役に使っていた手法らしくて、自由にやっていいんだと思ったら気持ちが楽になりました」と安堵した様子を見せた。

 「日頃は笑ってもらう仕事をしていますが、今回は“大悟が出た”“しゃべった”で笑われないように頑張りたい。あとは監督にお任せして、自分でもどういう芝居になるか楽しみです」と意気込みを語っている。

 一方の綾瀬も「お会いした際『ごめんな、俺が夫で』と言われ、『えーそんな!』って。とてもシャイな感じがしましたし、とても素敵な方だと思いました」と初共演の印象を告白。「始めはわだかまりがある二人が、ヒューマノイドの子供を迎え、様々なことが起き、また心が通い合っていくというお芝居を大悟さんとしていく中で、音々自身がどう成長していくのかとてもワクワクしています」と期待を寄せた。

 大悟を主演に起用した是枝監督は「大悟さんは、存在感があり、歩き方が独特で、人間味があってすごくいい顔をされています。70年代の日本映画界にいた俳優さんのような顔だなと。
芸人さんやミュージシャンには勘が良く、間合いの取り方がうまく、掛け合いのお芝居が上手な方が時々いらっしゃいますが、大悟さんはまさにそうでした。勘が当たりました」と称賛。

 「撮影現場の中で自分なりの表現を見つけてらっしゃるから、とてもすごいと思います。綾瀬さんと大悟さん演じる夫婦には期待しかないです!」と手応えを語った。
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