■”ご当地ブックカバーチャーム”に懐かしさ、書店へ行くきっかけ作りに
「本との新しい出会い、はじまる」をスローガンとして22年から始まった同イベントでは、今年新たな3つのキーワード「書店を楽しむ」「書店に行くきっかけをつくる」「本に興味を持つ」を設定。
注目は「書店へ行くきっかけをつくる」目的で発売される「ブックカバーカプセル」のガチャガチャ(1カプセル400円)。25日より、20地域・計135書店で販売される。その地域に根付く書店のブックカバーを模したチャームとなっていて、懐かしく、コレクター欲もそそられるアイテムとなっている。
他にも全国約3,000書店で開催される「BOOKスタンプラリー」、東京・神保町での「TOKYO BOOK NIGHT」をはじめとした地域全体で盛り上げるエリア別のイベントを開催するという。
■「厳しさが続く書店の現状を変えるために、業界自らが一丸となって動く」
日本出版インフラセンターが提供するデータによると、25年8月の時点での国内の無書店自治体は28.6%。無書店率が50%以上の都道府県は5県(福島県、長野県、奈良県、高知県、沖縄県)あるという。
記者発表会に登壇した出版文化産業振興財団 近藤敏貴理事長は、その状況を改善する一助となる取り組みについて説明。同氏が会長を務めるトーハンが昨年から取り組む小型書店の開業をサポートする事業は現在560を超える問い合わせがあり、そのうち開店予定を含め55件が成約。「すでに開店した2店舗は、北海道の無書店自治体である南幌町、白糠町において自治体の指定管理業者が開業した書店です。少しずつこのような取り組みを広げて、すべての自治体に本とのタッチポイントのある状態を作ることを目指してまいります」。
「BOOK MEETS NEXT 2025」の運営委員長を務める、紀伊國屋書店 高井昌史代表取締役会長は「本に興味がなく、書店に行かない方々にいかに興味を持ってもらうか。