今作は、モラハラ・不妊・妻からのDVといった現代的な家庭問題を題材にした愛憎劇。愛と欲望、共依存と裏切りが絡み合い、地獄のような関係性へと堕ちていく。最上級のドロドロとして“そこから先は地獄”の世界を描く。
結婚して3年、なかなか子どもができない矢嶌莉沙(井桁)は、夫・高久(落合モトキ)の不倫を知ってショックを受ける。高久は既婚者専用のマッチングアプリを使って女性と会っていた。
莉沙とは義務的なセックスしかしないのに、外ではほかの女と遊んでいる。妻を小馬鹿にしたようなメッセージのやり取りをこっそり見てしまった莉沙は怒りに震え、「妊活、したくなかった?」と、遠回しに高久を問い詰める。しかし、口八丁手八丁な高久にうまくはぐらかされてしまう。不倫の決定的証拠をつかんでやろうと、莉沙は高久のスマホにこっそりGPSアプリを仕込む。
日曜日、莉沙は、コンプレックスだった肩のアザを「きれいです」と言ってくれた城内涼(豊田裕大)のことが忘れられず、もう一度、涼のパーソナルジムを訪ねる。すると、涼の右手には、痛々しい傷があった。何かに刺された傷だとは思いながらも、それが妻・凪子(山崎紘菜)のDVによるものだとは夢にも思わない莉沙。
そんな中、夫・高久に仕掛けたGPSが、怪しい動きをみせる。一方、莉沙と接近する涼には凪子のさらなる暴力が襲いかかる。