■“うっかり日焼け”や“若い頃の日焼け”、今からケアしても手遅れ?
──基本的なことですが、まずシミの原因について教えてください。
「主な原因は紫外線です。紫外線が肌に当たると皮膚の基底層にあるメラノサイトという色素細胞が活性化し、メラニンが生成されます。メラニンは紫外線から肌を守るための防御反応として作られるもので、通常は肌のターンオーバーによって古い角質とともに排出されるのですが、加齢などによってターンオーバーが弱まるとうまく排出されずに肌に溜まり、シミになってしまいます」
──うっかり日焼けしてしまった場合、あとから化粧水や美容液でケアすれば改善できますか?
「紫外線を浴びて皮膚に炎症が起こるとシミができやすくなるので、アフターケアとして抗炎症ケア(ビタミンCやトラネキサム酸など)はぜひ意識してほしいですね。またターンオーバーの乱れもシミの原因となるので、肌の機能を正常に保つために保湿をしっかりすることが大切です」
──若い頃に浴びた紫外線ダメージは、年齢を重ねてからのケアでは手遅れですか?
「正しいケアをすることでシミの悪化を防ぎ、改善を目指すことはできます。メラニンの生成を抑えたり、排出を促したりする成分が配合されたスキンケア製品も有効です。また今はシミになっていなくても、肌の奥に蓄積されたメラニンが加齢によるターンオーバーの遅れによって肌の表面に押し上げられることもあります。このような“隠れシミ対策”のためにも、手遅れだと思わずにぜひケアをしてあげてください」
──シミ対策は紫外線ケア=夏というイメージがなんとなくなりますが、これからの季節も意識したほうがいいですか?
「はい。まず紫外線がオールシーズン降り注いでいることはご存知だと思いますが、秋から冬は太陽の位置が低くなるため、夏よりも広範囲に紫外線が当たるという特徴があります。つまり頭のてっぺんというよりも、顔全体に紫外線が当たりやすいわけですね。
──シミ対策にはビタミンCが効果的だと言われますが、刺激が強いイメージもあります。ビタミンC化粧水は毎日使ってもいいのでしょうか。
「まずはご自身の肌に合うかどうかが大前提ですが、『メラノCC』化粧水は日本人の肌質に合わせた毎日使うことを想定して処方設計しています。使ってみてお肌に異常を感じなければ、毎日使いしても全く構いません。ビタミンCはシミ対策だけでなく、美白、ニキビ(※1)の予防、毛穴悩み(※2)などマルチな効果があるので、ぜひ毎日のケアに取り入れてみてください」
──シミやニキビ跡、毛穴、日焼け後など、お肌の悩みに応じたビタミンC系のスキンケアの取り入れ方を教えてください。
「ニキビ痕や毛穴が気になる方は、ベーシックなスキンケアに加えて、ビタミンCが配合された酵素洗顔と美容液を組み合わせることをおすすめします。またスポット的なシミが気になる方は、ビタミンC系の美容液を使ってみていただきたいですね。美容液=夜に使うという先入観がありますが、ビタミンCには日焼けから肌を守る作用もあります。“朝ビタ/夜レチ”(朝ビタミン/夜レチノール)という美容法が流行ったように、ビタミンCが効果を発揮する朝にもぜひ美容液を使っていただきたいです」
■ビタミンCのベタつきを嫌う男性、10代男性使用率No.1の製品は?
──ビタミンC配合のスキンケア製品はベタつきが気になりますが、『メラノCC』のテクスチャーはどうですか?
「実は、メラノCCのテクスチャーはややさっぱり目に作られています。というのも、通年で使われる方ももちろん多いですが、ビタミンCを取り入れたい季節が夏である方もいらっしゃるからです。ベタつきが苦手な男性ユーザーが多いのも特徴で、特に化粧水については10代男性の使用率No.1の評価もいただいています」
──男性が使っても構わないんですね。
「はい。『メラノCC Men』という男性用スキンケアシリーズも展開していますが、『メラノCC』も問題なくご使用いただけます。ちなみに『メラノCC Men』は男性の肌特性に合わせた成分設計をしていますが、そもそもは『女性用コスメコーナーで商品を選ぶのが恥ずかしい』という男性ユーザーの声が開発のきっかけでした。ただ最近は若年層を中心に売り場へのハードルも下がり、メンズ用でなくても『自分の肌に合った商品を選ぶ』という方が増えている印象です。今年発売20周年を迎える『メラノCC』ですが、年を追うごとにユニセックスなスキンケア製品になっているのを実感しています」
※1:メラニンの生成を抑え、しみ・そばかすを防ぐ ※2:うるおいによって毛穴を目立たなくさせる
(文:児玉澄子)