大阪・関西万博(大阪・夢洲)で15日、非公開となっていた迎賓館を報道陣に向けて初めて公開した。

 世界各国から国王、大統領、首相などの賓客を迎えてきた迎賓館。
基本設計は日建設計、デザイン監修を、大屋根リングの設計者である2025年日本国際博覧会会場デザインプロデューサー・藤本壮介氏が務めた。

 建物は回廊型になっており、入ってまず目に入るのが、中央に広がる柳の木が1本だけ植えられた水場。そして3室の貴賓室、ダイニングルーム、バンケットルーム、待機室が回廊でつながっており、迎賓館の中もまるで大屋根リングのような装いとなっている。

 賓客に食事が振る舞われたダイニングルームは日本の「赤」を基調とした内装に、新進気鋭のアーティストによる織物のタペストリーが部屋を華やかに彩った。

 メディアには、昼食や晩餐会で提供されたメニューも公開。「松花堂弁当」や「和洋折衷」「洋食コース」から選べるようになっており、特に「和洋折衷」が人気だったよう。また晩餐会には懐石コースも用意された。

 さらに、どの料理でも提供されたのが特別なデザート。大屋根リングとミャクミャクをモチーフにしたムースで。大屋根リングを模した円形の形に、チョコで作られた目玉が配され、ミャクミャクを彷彿とさせるデザインになっている。春はイチゴ、夏はマンゴー、秋はいちじく味。さらに13日の閉幕日は栗・スグリ・バニラを用いた特別な一品が振る舞われた。


 提供される際には、皿に蓋が被され、賓客の前で公開するというサプライズ的な演出も。料理長を務めた渡部玲氏は「歓声が聞こえてうれしかった」と振り返った。
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