動画配信サービスNetflixの人気シリーズ『ストレンジャー・シングス 未知の世界』。その最新にして最終章となるシーズン5の配信開始(11月27日)を目前に、キャストとクリエイターのダファー・ブラザーズが作品として“最後の来日”を果たした。
気持ちの良い秋晴れとなった21日、都内で「東京アドベンチャーツアー」が実施された。

 午前10時、増上寺・安国殿前にマイク役フィン・ヴォルフハルト、ダスティン役ゲイテン・マタラッツォ、ルーカス役ケイレブ・マクラフリン、ウィル役ノア・シュナップ、そして製作総指揮・脚本・監督を務めるマット・ダファー、ロス・ダファーが集合。歴史ある寺院と東京タワーを背景にキャストが姿を見せると、会場は華やいだ空気に包まれた。

 厳かに参拝を済ませた一行は、出発式としてメディアの取材に応じ、それぞれ日本への思いを語った。

 まずフィンが「気分は最高です。こんなに朝早く自分の声を聞くとは思っていませんでしたが(笑)、皆さんに集まっていただき、とてもうれしいです」とあいさつ。続いてゲイテンが「東京は大好きな街のひとつ。東京ツアーは初めてなので、皆さんと一緒に楽しみたいです」と笑顔を見せた。

 ケイレブは「2度目の来日ですが、きょうはもっと日本のことを知るのが楽しみ。応援してくれている皆さんに会えてうれしいです」と語り、ノアも「夢のようです。幼い頃から日本文化には強く影響を受けてきました。こうして来日できることが本当に幸せです」としみじみと語った。


 600年以上の歴史を持つ増上寺を訪れたキャストは、その荘厳さに深い感銘を受けた様子。フィンは「圧倒されました。長い年月を維持されている建物は細部まで美しい。本当に歴史を感じる場所です」とコメント。ノアは「こんな神聖な場所に足を踏み入れられるなんて光栄です。文化をオープンにし、僕らを迎えてくれる日本の皆さんに感謝します」と語った。

 参拝で何を祈ったか尋ねられると、ゲイテンは「家族や友人、そしてスタッフの健康と幸せを祈りました。とても特別な体験でした」と振り返った。ケイレブは「普段から祈る習慣があるので、東京で祈るのは“ホーム”にいるような感覚でした。独特の香りや雰囲気が魂に響きました」と心境を明かした。

 キャスト陣はシーズン3のプロモーションでも来日しており、プライベートを含めた日本での思い出も披露。フィンは「最高のラーメンを横浜で食べました。
アーケードゲームも楽しみましたし、日本のポップカルチャーに触れられるのは最高です」と笑顔で語った。

 ゲイテンは「東京の街の大きさに驚きました。電車で1時間以上乗っても都心が続くなんてクレイジー!食べ物も大好きで、地下街の食堂や阪神タイガースのテーマバーにも行きました」とユーモアを交えて話した。

 ケイレブは「街がとにかくきれい。人が多いのに、皆さんがリスペクトを持って過ごしているのを感じます」と日本への敬意を語り、ノアは「初来日の時、父に連れて行ってもらった小さなお寿司屋さんで、初めて食べた握り寿司に感動し、日本食の大ファンになりました」と思い出を明かした。

 初来日となったダファー・ブラザーズは、日本でやりたいことが多すぎて「時間が足りない」と声をそろえた。マットは「とびっきりおいしいお寿司を食べたい。ゲームセンターにも行きたいし、小島秀夫さんのオフィスを訪問するのが本当に楽しみ。ジブリ美術館にも行きたいけど時間が…!」と興奮気味。ロスは「路地裏の小さな店を探検したい。昨日も観光客がいない街を歩いて、日本の“生活”の中に飛び込んだような感覚になりました」と語った。

 出発式後、メディアを引き連れて(キャストとは別バスで)、日本オタク文化の中心地・中野ブロードウェイへ移動。
メディアが乗るバスにキャストが“瞬間訪問”してあいさつするサプライズもあった。

 中野ブロードウェイでは、2階の「喫茶ジンガロ」でアーティスト・村上隆と合流。日米のポップカルチャーや、最終章となる『ストレンジャー・シングス 未知の世界』についてトークを交わした。村上がプロデュースするポップな店内は、全席ゲームできる台になっており、シーズン2に登場するゲーム「ディグダグ」がプレイできる台も。フィンとゲイテンがゲームに挑戦すると、ほかの来日ゲストも画面をのぞき込みながら歓声を上げるなど、一体となって盛り上がる微笑ましい姿も見られた。次のスケジュールに向けて移動するキャストは、終始笑顔で会場を後にした。
編集部おすすめ