松竹は25日、24日に火災で亡くなった歌舞伎俳優・片岡亀蔵さんが出演する予定だった京都・南座『吉例顔見世興行』(12月1日~25日)の代役変更を発表した。

 松竹が運営する歌舞伎公式総合サイト「歌舞伎美人」で発表された。
「片岡亀蔵 逝去のため、南座「吉例顔見世興行」は、以下のとおり、配役を変更して上演いたします。なにとぞ、ご理解を賜りますようお願い申し上げます」とし、亀蔵さんが出演予定だった配役とその代役を発表した。

 「吉例顔見世興行」は12月1日から25日まで公演。亀蔵さんは昼の部『平家女護島』で瀬尾太郎兼康、夜の部『弁天娘女男白浪』で狼の悪次郎で出演する予定だった。代役は、瀬尾太郎兼康が坂東彦三郎、狼の悪次郎が尾上菊市郎。

 亀蔵さんは、1961年9月15日生まれで東京都出身。五世片岡市蔵の次男。兄は六代目片岡市蔵。昭和40(1965)年12月歌舞伎座『仮名手本忠臣蔵 十段目』の一子由松で片岡二郎の名で初舞台。

 昭和44(1969)年11月歌舞伎座『辨天娘女男白浪』の丁稚三吉ほかで四代目片岡亀蔵を襲名。平成7(1995)年5月歌舞伎座で名題昇進。時代物、世話物、新作などジャンルを問わず、敵役から老け役、滑稽味のある役など幅広い役柄をこなし、存在感のある確かな演技力で舞台の脇をしっかりと固めるベテランの俳優として活躍した。
編集部おすすめ