5年4ヶ月服役の元特殊詐欺主犯男性、闇バイト勧誘→初日を証言「電話を切った時に“よしきた～！”」　被害に遭わないための“キーワード”も

　きょう13日放送のカンテレ『ウラマヨ！』（毎週土曜　後1：00　※関西ローカル）に“元特殊詐欺主犯”が登場し、犯罪の裏側を徹底解説する。

　今回は「防犯スペシャリストが犯罪の裏側を徹底解説！」と題して、増え続ける詐欺などの犯罪に私たちはどんな防犯対策をすればいいのか深掘り。番組MCのブラックマヨネーズ・吉田敬が、闇バイトに手を染めた男性に独占インタビューする。

　「初めまして。元特殊詐欺主犯で、現在は犯罪撲滅活動をしておりますフナイムと申します」。リモートで吉田の取材に応じたフナイムさんは、過去に融資金保証詐欺、未公開株詐欺、そして老人ホーム入居権詐欺に手を染め、35歳の時に逮捕されて有罪判決を受け、5年4ヶ月服役したのち、今は詐欺などの犯罪の撲滅活動をしている。

　いわゆる“かけ子”として詐欺に関わったきっかけは、闇バイトだった。「私が役者を目指していた23歳ぐらいの時、食べていけないので夜のお店でアルバイトをしていたんですね。そこでお客さんから“そろそろ昼の商売やってみない？金融関係の仕事なんだけど、月に50万円から100万円くらい稼げるし”と言われたんです」と語る。

　後日、指定された場所に着いた場所は、意外な建物だった。「本当に一般的なファミリーが住むようなマンションなんですよ。その一室に案内されて、中に入ったら2人ぐらいスーツ姿の強面のおじさんがいて、“今から仕事見せるから見てて”と。で、その場でおじさんたちが電話し始めたんです。“融資のほうをさせていただくにあたって、保証金のほうが必要になりますのでお振込みをお願いします”みたいに言って、電話を切った時に“よしきた～！”みたいなことを言うんですよ」。そこは、融資金保証詐欺の犯行現場。渡されたマニュアルには、電話での受け答えの文言から、感情や声のトーンをどうすればいいのかに至るまでが、事細かに書かれていた。

　話を聞く吉田は、首をかしげながら「でも、初日で“あれ、ちょっとヤバいぞここ…”ってなったら、普通は2日目行かないですよね？」と質問。それに対してフナイムさんは「僕、初日で身分証明書のコピーを渡していて、住所とか名前とか全部控えられていたんですよ。さらに初日に、その強面の人たちが会話の中で暴力団の名前を出していて…」と答える。軽い気持ちで訪れたら最後、もう後には引けなくなってしまい、日がたつにつれて次第に罪の意識もなくなっていってしまった。

　そんな、かつては人を騙（だま）す側だったフナイムさんが、詐欺被害に遭わないために覚えてほしい“キーワード”があるという。「電話だとか、SNSのメッセージだとか、対面でもそうなんですけど、＜お金・逮捕・内緒＞。この3つが出てきたら詐欺だと思ってください。詐欺の場合は“お金”は絶対出ますし、あと“逮捕されます”とか。“逮捕されたくなかったら”とか。そして“守秘義務があるので内緒で”とかにも注意ですね」。

　番組ではこのほか、2人の防犯スペシャリストを招集。ネット詐欺などに詳しいITジャーナリストの三上洋氏は、AIを悪用した最新の詐欺などについて紹介。そして、国内外の危ない現場を直接取材してきた犯罪ジャーナリストの石原行雄氏は、今非常にはやっていて怖いという“エアコン室外機”の盗難対策などについて明かす。さらに、拡大する自動車窃盗から、偽警察詐欺、フェイク広告詐欺など、新手の犯罪の被害に遭わない方法についても学ぶ。

　カンテレドーガ・TVerで見逃し配信あり。