番組では、SNSで話題になった“いじめ後遺症”を描いた漫画を取り上げ、いじめ被害者のトラウマや加害者の責任について議論を展開した。
MCを務める兼近は「海外だといじめている側が治療を受けるとかあると思うんですけど、日本では被害者ムーブが得をするというのがあって、そのせいで加害側が『自分が何かをされたから』と正当化していじめに及ぶことが多い」と分析。「本来いじめる側が悪いはずなのに、『この人がこれをやったから』とか、後付けでよく分からない理由を足したりする。それが問題を複雑化させている」と指摘した。
一方、相方のりんたろー。は、いじめやネグレクトなど心に残る傷について「心についてしまった傷はなかなか癒えない」とコメント。「周りの人も『あれはイジりでしょ』みたいな感じで思っちゃっている人もいて、立場によって全然見え方が違う」とし、「そういうものに対してどう立ち向かって、どう断絶していけばいいのか」と問題提起した。
また、りんたろー。は過去の取材経験にも触れ、「ネグレクトを受けた人が親になることをすごく恐れる、そういう人たちを取材したことがある」と明かした上で、「いじめていた本人とか親とか、傷がついた原因に立ち戻って解決しなきゃその傷は癒えないと考えていたけど、違う人が寄り添ってくれればその傷は癒えるような気がする」と語った。さらに「加害者がいろんな問題を抱えていて、そういうことに至っている。そこの問題も解決していかないと」と、社会全体で向き合う必要性を強調した。
兼近は「子どもってすごい残酷で、相手に対する配慮をまだ知らない時期。『自分がこう思ったからこうした』っていうのが強い時期だと思う」とした上で、「いじめをしていた人たちがすごく未熟で、今何してるか知らないけど、そいつらに今こういう状況になってる人がいるよって伝えることで、自分の周りの人たちや自分の子どもたちに、二度とそういうことをしないようになっていくと思う」といい「いじめ後遺症というものを発信して、広めていくということはすごく大事なこと」と締めくくり、被害の可視化と理解の重要性を訴えった。

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