この情報は、愛知県名古屋市内で開催中の「第1回あいち・なごやインターナショナル・アニメーション・フィルム・フェスティバル(ANIAFF)」で13日、OVA作品『機動警察パトレイバー アーリーデイズ』(約30分×全6話)の上映にあわせて行われたトークイベントの中で発表された。
『機動警察パトレイバー』は、汎用人間型作業機械・レイバーが普及した近未来の東京を舞台に、レイバー犯罪と呼ばれる新たな社会的脅威に立ち向かう“ロボットのお巡りさん”――警視庁特車二課の面々の日常と活躍を描いた作品。
ゆうきまさみ、出渕裕、伊藤和典、高田明美、押井守の5人のクリエイターによるユニット「ヘッドギア(HEADGEAR)」から生み出され、6本のOVA(オリジナル・ビデオ・アニメーション)シリーズとしてスタート。のちに「アーリーデイズ」と呼ばれることになるこの初期OVAシリーズは、当時の平均的なOVA商品よりも大幅に安い1本4800円という価格設定と、ロボットを“システム”として描く斬新な視点、精緻な東京描写、個性豊かなキャラクターの日常に重きを置いたドラマ性が高く評価され、大ヒットを記録した。
さらに、初期OVAシリーズのリリースと時を同じくして、漫画版の連載がスタート。OVAと漫画という2つのメディア展開が相乗効果を生み出した。その後、劇場版やテレビアニメシリーズをはじめ、小説、オーディオドラマ、ゲームなどへと展開を広げ、「メディアミックス」という手法を先駆的に実践した記念碑的プロジェクトとなった。
今回のイベントでは、初期OVAシリーズ全6本が映画館のスクリーンで一挙上映される貴重な機会とあって、放送当時から作品を見続けてきたコアなファンが詰めかけた。
上映の合間に行われたトークイベントには、出渕と伊藤が登壇。当時の制作エピソードに花を咲かせる中、伊藤が「もう詳しいことは思い出せないけど、ギャラをもらっていないかもしれない」と言いだし、観客がどよめく一幕もあった。これに対し、最前列で観覧していた当時のプロデューサーで、ANIAFFのジェネラル・プロデューサーを務める真木太郎が「それは嘘だよ!」と即座にツッコミを入れ、会場は笑いに包まれた。
さらに、当時入社1年目でアシスタントプロデューサーを務めていた浅沼誠もステージに登場。ファンにとっても予想外の“スタッフ再集結”となり、トークは一層の盛り上がりを見せた。
本来は各話ごとに監督を変える構想もあったが、予算の制約から全話を押井守監督に託す判断が下されたという。また、OVA作品にCMを挿入して制作費を抑えたほか、通常は35ミリで制作するところを16ミリで撮影するなど、徹底した低予算体制で制作されていたことも明かされ、観客は当時の強烈なエピソードに聞き入っていた。
なお、新作『機動警察パトレイバー EZY』は、出渕が監督を務め、伊藤がシリーズ構成・脚本を担当。引き続き真木がプロデューサーを務め、J.C.STAFFがアニメーション制作を手がけることが発表されている。
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