俳優の竹内涼真と町田啓太が17日、都内で行われたNetflix映画『10DANCE(テンダンス)』配信記念イベントに大友啓史監督とともに登壇した。退場時には竹内が大きく手を広げて、町田とアツいハグ。
男性同士の愛とダンスの物語である今作で育んだ絆の強さをのぞかせた。

 原作は、井上佐藤氏による同名漫画(講談社「ヤングマガジン」連載)。竹内が演じるのは、ラテンダンス日本チャンピオンでありながらある理由から国内の大会にこだわる男・鈴木信也(竹内)。町田が演じるのは、スタンダード(ボールルームダンス)部門で世界2位の実力を誇る杉木信也(町田)。異なるジャンルで頂点を極めた「2人の信也」が、「10ダンス」でチャンピオンを目指す。

 冒頭のあいさつでは「僕が俳優を始めてまだ12年ですけど作品をやってこんなに心と体がリンクして充実した作品は初めて」と噛み締める竹内に、町田も「撮影が終わったときもきてたんですけど今が1番あるかも…なんか今…」と言葉を詰まらせ「あれ?今、きた?」と笑いながら様子をうかがった。

 ともに社交ダンス未経験だった2人だが、町田は竹内について「これを観た人はそんなに思わないと思う」ときっぱり。「(竹内が)初めてステージで踊るシーンが初めて人前で踊ることともリンクしていた。それを見たときに本当に感動してしまって…ちょっとこれすごいなって。モニターでなく、端っこのほうで杉木の気分でも観てたんですけどすごかったです。なにか漂うものがあった」と圧倒された経験を振り返る。

 竹内は「アーティストで僕らもなにか自分で生み出さないといけない表現しないといけない。
また新しいステップにいきたい時に、ひとりじゃダメで、多分、僕はこの『10DANCE』をやる前、途中、町田くんという存在が必要だった。鈴木信也も、自分にないものを持っている杉木信也を必要としていた」と役ともリンクする心境を実感。

 さらに、「こんなにダンスに触れたのは初めてだったのでこんなに目に見えないエネルギーの交換をしているんだとやってわかった。ほんの一瞬、お互いが信じ合って分かり会えた瞬間がある。そこを見つけるために、必死になって、求めていった先が僕は町田くんだったし鈴木信也は杉木先生だった。劇中で町田くんや(それぞれのダンスのパートナーを演じる)石井(杏奈)さん、土居(志央梨)さんと踊って、愛だなという瞬間を獲得できた」と手応えをにじませた。
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