原作は、粗野に見えるベテラン葬儀屋・嗣江宗助と、仕事中心の生活で自分を見失ったエリート会社員・梵孝太郎が、梵の母の急逝をきっかけに出会うところから物語が始まる。対照的な価値観を持つ2人が、さまざまな死や遺族と向き合う過程を通して、現代社会における家族、孤独、老い、喪失、再生といった普遍的なテーマを描いた作品で、読者から高い支持を得てきた。本ドラマは「身近な人の死」を扱うヒューマンドラマであると同時に、令和の社会を映し出す一話完結のエンターテインメントでもある。嗣江が挑む依頼には風変わりな案件も多く、ときにダーティーでハードボイルドな展開も描く。
柿澤が演じる余命半年の破天荒な葬儀屋・嗣江と、嗣江の在り方に心を動かされ弟子入りした西山潤演じる梵の師弟関係を表すような構図もさることながら、菊の花で飾られた棺の中でたばこを片手にほほ笑む嗣江が目を引くキービジュアルが完成した。
インパクトある姿の嗣江だが、その目は優しさも感じられる。さまざまな死と向き合ってきた嗣江を象徴するような表情だ。そんな嗣江の傍らには、凛々しい表情の梵が構えている。葬儀屋という仕事に対して誠心誠意向き合っていく覚悟と決意を感じるような眼差しが心に響く。
また、従来の葬儀では黒と白の縦縞模様の鯨幕が張られるが、本ビジュアルの背景にはボルドーカラーの幕が飾られ、風変わりな依頼にも向き合っていく本作を象徴するようなデザインに仕上がった。
デザインを担当したTBSテレビデザインセンターの佐藤風太氏と寺島花奈氏は、「菊の花で飾られた棺でくつろぐ嗣江の姿を中心に据えることで、生と死が地続きにある葬儀屋の世界と、嗣江と梵の師弟関係を一目でわかるようなビジュアルを目指しました。余裕のある嗣江の表情と、梵の力強い表情とのコントラスト、そしてビジュアル全体に散りばめられている、棺・菊・赤い幕といった死を想起させるモチーフに注目して欲しいです」と語った。
さらにキービジュアルの解禁に合わせて、嗣江と梵の葬儀屋バディの新ビジュアルも公開された。エピソードを重ねるごとに、より深い絆でつながっていくふたり。「葬儀」を軸に遺族や故人の心に寄り添い、葛藤しながらも成長していく梵と、そんな梵を育てながら自らの死とも向き合っていく嗣江。それぞれのキャラクターを感じさせるビジュアルとなっている。

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