MBSテレビは、あす21日に映像'25『家族を罪に問う~家庭内性被害の告白~』(前5:00~6:00 ※関西ローカル)を放送する。

 2025年10月、当時高校生の実の娘に性的暴行を加えたとして、富山県の元会社役員の父親・大門広治被告に懲役8年の判決が言い渡された。きっかけは被害者本人の福山里帆さんの実名・顔出しでの告白だった。

 母親が不在の自宅で、中学2年の時に始まった被害。誰にも言えず、1人抱え続けてきた里帆さんは今もPTSDなどに苦しみ続けている。

 おととし、現在の夫・佳樹さんと共に、過去を断ち切るため「父を罪に問う」と決めた。

 しかし、刑事告訴から判決に至るまでの道のりは、想像を超える苦難の連続だった。加害者である父親との面会、親族からの反発、捜査機関の取り調べによる追体験…。それでも里帆さんは「同じような被害に遭った人たちの“道しるべ”になりたい」と、裁判にも出廷。卑劣な家庭内性虐待の実態を証言した。

 里帆さんの想いは全国に波及し、里帆さんのSNS宛にカミングアウトする声が相次いでいる。

 このうち大阪府に住む20代のかおり(仮名)さんは、中学時代に実の叔父に性的虐待を受けたという。後遺症に苦しみ、生活も立ち行かない状況だが「自分も変わりたい」と刑事告訴に踏み切った。

 「家族を訴える」とはどういうことなのか。裁判で実の父を問う里帆さんの3年、そして訴えに至ったかおりさんの姿から、「家庭内での性的虐待」の理不尽さを考える。

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