俳優の香川照之が主演を務め、中村アンをはじめとする主役級キャストが脇を固めるサイコ・サスペンス映画『災 劇場版』(2026年2月20日公開)より、劇中の場面写真が一挙に解禁された。

 今年、WOWOWで放送された『連続ドラマW 災』の世界観をベースにしながら、映画ならではの構成と表現で再構築し、全く新しい“恐怖”を描き出す。
監督・脚本・編集を手がけるのは、斬新な映像表現で国内外から注目を浴びる監督集団「5月」の関友太郎と平瀬謙太朗。長編デビュー作『宮松と山下』(22年)に続き、スペイン語圏最大級の国際映画祭に2作連続で正式招待されるという快挙を成し遂げている。

 今回解禁された場面写真には、不安とも必死さとも取れる表情で、窓ガラスをホースで清掃する“男”(香川)の姿が切り取られている。その男とエレベーターで同乗する刑事・堂本(中村)は、彼の存在を気にも留めない様子だ。

 さらに、死体が発見された現場で捜査にあたる堂本と、同僚の飯田(竹原ピストル)、菊池(宮近海斗)の姿、ファミレスで意味ありげに振り向く倉本(松田龍平)、雨の中で佇む祐里(中島セナ)、煙草を吸う岸(シソンヌ・じろう)など、“災い”に巻き込まれていく人々の姿も映し出されている。

 倉本はなぜ振り向いたのか。岸は誰に火をつけてもらっているのか。祐里は何を目にしたのか。そして刑事たちは、彼らの身に起きる不可解な「災い」の真相に辿り着くことができるのか――。場面写真から断片的に物語の輪郭は見えてくるものの、香川演じる“男”の正体はいまだ掴みきれず、謎は深まるばかりだ。

 日常に紛れ込む得体の知れない存在と、静かに連鎖していく恐怖。ドラマ版を知る人も、初めて触れる人も、新たな衝撃を体験することになりそうだ。
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