TBSは25日、井田重利常務が同日付で辞任したと発表した。「社外関係者との会食等として交際費の不正な精算申請を行い、申請額を同氏が受領していたことが判明した」とした。


 TBSが発表した文書によると、今月上旬に、井田氏による交際費の不正な精算がある旨の内部通報があったことをきっかけに、外部専門家の協力を得ながら調査を行っていた。その結果、実際には当社グループ役職員との懇親や慰労目的での会食などであったにもかかわらず、社外関係者との会食等として交際費の不正な精算申請を行い、申請額を同氏が受領していたことが判明した。

 井田氏も事実を認めているとし、自身がコンプライアンス担当の取締役であったことなど責任の重大性を認識し、不正に精算した交際費については、過去に遡って返金の意向を示すとともに、取締役の辞任を申し出たと明らかにした。

 TBSは「ステークホルダーの皆様の信頼を裏切る、決してあってはならない行為であり、心よりお詫び申し上げます。今後、再発防止に取り組み、引き続きコーポレートガバナンスの強化に努めてまいります」とコメントしている。

■以下、発表全文。

取締役の辞任に関するお知らせ

当社常務取締役である井田重利氏が、本日付で辞任いたしましたので、下記の通りお知らせいたします。



1.辞任する取締役
井田 重利(当社常務取締役)

2.辞任日
2025年12月25日

3.辞任理由
2025年12月上旬に、井田重利氏による交際費の不正な精算がある旨の内部通報があったことを契機として、外部専門家の協力を得ながら調査を行ってまいりました。その結果、実際には当社グループ役職員との懇親や慰労目的での会食等であったにもかかわらず、社外関係者との会食等として交際費の不正な精算申請を行い、申請額を同氏が受領していたことが判明いたしました。
同氏も当該事実を認め、自身がコンプライアンス担当の取締役であったことなど、責任の重大性を認識し、不正に精算した交際費については、過去に遡って返金の意向を示すとともに、取締役の辞任を申し出たものです。
本件は、ステークホルダーの皆様の信頼を裏切る、決してあってはならない行為であり、心よりお詫び申し上げます。今後、再発防止に取り組み、引き続きコーポレートガバナンスの強化に努めてまいります。


以上
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