現地時間1月11日に授賞式が開催された映画とテレビの祭典「第83回ゴールデン・グローブ賞」で映画部門の助演男優賞に選ばれたステラン・スカルスガルドが出演する映画『センチメンタル・バリュー』が、2月20日より全国公開される。

 1986年1月の創業から40年を迎える映画配給会社ギャガが新設したアートハウス映画レーベル「NOROSHI A GAGA LABEL」(通称:NOROSHI、読み:ノロシ)」の第1弾作品。

 『わたしは最悪。』(2021年)で世界的評価を確立したヨアキム・トリアー監督の最新作で、「第78回カンヌ国際映画祭」(2025年)では映画祭史上最長となる19分間のスタンディングオベーションを受け、グランプリを獲得した。その勢いのまま、ノルウェー代表としてアカデミー賞国際長編映画賞部門のショートリスト入りを果たしている。

 同部門では、日本から李相日監督の『国宝』もショートリスト入りしており、現在のアカデミー賞レースにおいて、本作は最大級の“ライバル”といえる。

 NEONの配給で北米で公開されている本作の物語は、幼い頃に家族を捨てた映画監督の父が、主演を依頼しに娘であり女優のノーラの前に現れることから始まる。怒りと哀しみがいまだ癒えない彼女は断固として拒絶するが――。愛と憎しみが交錯する「親子」という普遍的でありながら逃れられない関係性をテーマに、人間の感情の奥底を鋭く、かつ繊細に描き出していく。

 主演は、『わたしは最悪。』に続いての起用となったレナーテ・レインスヴェ。映画監督の父親をステラン・スカルスガルドが演じている。複雑かつ緊張感に満ちた人間模様を浮かび上がらせ、見事、ゴールデン・グローブ賞助演男優賞に輝いた。スカルスガルドにとって、テレビ部門では2020年に受賞歴があるものの、映画部門での受賞は今回が初となった。

 受賞スピーチに登壇したスカルスガルドは、驚きの表情を見せながらも、作品への思いを力強く語った。

 「『センチメンタル・バリュー』は小さなノルウェー作品だ。宣伝費も潤沢ではないが、この映画では〈世界〉が見られる。ぜひ映画館で観てほしい。映画館は、もはや絶滅危惧種だ。照明が落ちると、他の人たちと一緒に鼓動を共有する。それが映画の魔法だ。映画は映画館で観るべきなんだ」

 映画界を鼓舞するようなコメントに豪華俳優陣が集結した客席からは拍手喝采が起こった。

 アカデミー賞ノミネーションの発表は現地時間1月22日。日本映画『国宝』と、北欧からの強豪『センチメンタル・バリュー』。国際長編映画賞をめぐる戦いは、いよいよ佳境を迎える。

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