織田信長を支えた筆頭家老で、勇猛果敢な武将として知られる柴田勝家。山口は役作りについて「見た目にこだわりたかった」と語り、現在残されている勝家の肖像画を参考にしながら、結髪や衣装について自身のアイデアをスタッフに相談していったという。制作側と踏み込んだやり取りを重ねる中で、今回のビジュアルが形作られていったことを明かした。
イベントは、NHKの歴史教養番組『歴史探偵』と大河ドラマ『豊臣兄弟!』のコラボ企画。石川数正役の迫田孝也、歴史作家で『歴史探偵』顧問を務める河合敦も登壇し、ドラマの裏話から史実に基づく解説まで、幅広いトークが展開された。
『豊臣兄弟!』の主人公・小一郎(のちの豊臣秀長/仲野太賀)とその兄・藤吉郎(のちの豊臣秀吉/池松壮亮)と、勝家の関係性について山口は、「仲野さんと池松さん、お二人が本当にすてきですね。息ぴったりで、芝居の掛け合いも見事です。お二人の芝居の才能に対して俳優として嫉妬する気持ちもあり、それを勝家の役作りに生かせると思いました」と話した。
また、撮影状況について「順調ではありますが、1週間ほど前に、朝から夜まで20キロ以上ある甲冑を着けての撮影があって……とにかく重くて、重くて、気が滅入りました」と苦笑交じりに告白。
これに迫田も、「あの撮影で山口さんたちがようやく終わったと思ったら、私と“殿”(松平元康、のちの徳川家康役・松下洸平)の2人は、そこからさらにワンブロック撮影しましたからね!」と振り返り、会場からは同情と笑いが起こった。
石川数正は、徳川家康の片腕として活躍しながらも、小牧・長久手の戦いの後に出奔し、豊臣秀吉に臣従した人物として知られている。迫田はイベント中、「最終回まで家康を支えたい!」などと発言し、歴史の行方を知るファンの笑いを誘っていた。
河合氏は、近年見つかった豊臣秀吉の直筆書状を紹介。「小牧・長久手の戦いの際、尾張で織田信雄(信長の次男)側の城を焼いた秀吉が、伊勢戦線にいた秀長に“その煙が見えるか?”と得意げなジョークを書き送っている。兄弟仲がよく分かる資料です」と解説した。
さらに、「同じ母から生まれた兄弟は争うことが多いが、農民出身だったからか、豊臣兄弟は最後まで支え合った稀有な例」とし、秀長については「左脳タイプ」、秀吉は「右脳タイプ」と分析。秀長が郡山城を拠点に大和・和泉・紀伊を統治した背景については、「当時の大和や伊勢は、守護が武士ではなく寺社勢力が治める“難地”。秀長の統治能力を兄・秀吉が高く評価していた証し」と説明した。
実際のところ秀長は「しっかり“しぼり取って”(抵抗勢力を抑え込み)、お金を貯めるのが好きな人だった」と河合氏。大河ドラマ『豊臣兄弟!』でもすでに、秀長が銭を蓄えたり、褒美を銭で受け取ろうとするエピソードが描かれている。
イベント後半では、観客参加型の歴史クイズ大会も実施。難易度の高い出題にもかかわらず、『歴史探偵』ファンが積極的に参加し、会場は大いに盛り上がりを見せていた。

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