俳優の高橋一生が主演を務める映画『ラプソディ・ラプソディ』が、5月1日より順次公開されることが決定した。監督は、名バイプレイヤーとして活躍する利重剛。
場面写真3点とともに、主演の高橋と利重監督からコメントが到着した。

 利重は、1989年に『ザジ ZAZIE』で劇映画監督デビューし、『クロエ』(2002年)では「第51回ベルリン国際映画祭」コンペティション部門に選ばれた実績を持つ。『さよならドビュッシー』以来13年ぶりにメガホンを取った本作では、不器用な大人たちがつまづきながらも前に進んでいく様を、温かくユーモアたっぷりに描き出した。

 高橋が演じる主人公は、人付き合いを避けながら生きて来た男・夏野幹夫。ある日、パスポート更新のため役所を訪れた幹夫が何気なく受け取った戸籍謄本を見ると、そこには全く身に覚えのない「続柄:妻」の文字が!「繁子」という名の女性が自分と勝手に籍を入れていたことを知ったその日から、幹夫の「夏野繁子」探しの日々が始まる。

 心やさしく繊細な主人公を演じた高橋は、「幹夫の人生を一夏生きる間に、もう一度その感覚を丁寧に見つめる時間を過ごせた気がしています」と撮影を振り返っている。

 見ず知らずの幹夫と勝手に籍を入れ、周囲を翻ろうする謎のヒロイン・繁子を演じるのは、NHK連続テレビ小説『まんぷく』で主人公の親友役を演じて注目を集めた呉城久美。そのほか、芹澤興人、池脇千鶴などが脇を固め、利重監督自身も物語のキーパーソンとして出演している。

 音楽を手掛けるのは日本を代表する世界的ジャズ・ピアニスト・大西順子。小粋で心躍るメロディが、一癖も二癖もあるキャラクターたちが織りなす物語に彩りを添える。

 あわせて解禁された場面写真には、受け取った戸籍謄本を見て戸惑いを隠せない幹夫、利重演じる大介叔父さんとの共演シーン、謎多き女性・繁子の姿がとらえられている。

 撮影は監督の地元でもある横浜で行われ、横浜市中区全面協力の元、実在のレストランやカフェ、店舗が劇中にそのまま登場。
「街を眺めながら、あの主人公たちはその後どうしてるかなと想像してもらえるような作品を目指して作りました」という監督コメントにある通り、映画と現実の世界がそのままつながっているかのような体験が味わえる、“街映画”としての一面もあわせ持つ。ロケ地・横浜では、5月1日より横浜ブルク13、横浜シネマリンにて公開予定だ。

■主演:高橋一生(夏野幹夫役)のコメント
 兼ねてから尊敬していた利重さんに、利重さんが長年温めてこられた作品でお声がけいただき、幹夫という人間を通して、初夏の横浜を過ごしました。

 人と深く関わっていくことは、時に誰かや世界を変えてしまうことにもなり得る。幹夫は、それを極端に嫌がりながら生きている人物です。演じているうちに、登場人物たちと同じように、撮影期間中、ふと我に返ると、幹夫を守りたいと思っている自分がいることに気づきました。

 ただ、「こうしてあげたい」「こうしたら良いのに」という気持ちは、いつの間にか相手の上に立ってしまう危うさも含んでいて良かれと思うことが、かえっていろいろなことを固定して、誰かを弱い存在として扱ってしまうこともあるのだと、幹夫を通して考えさせられた気がしています。そんな気持ちの時は、大抵その対象より自分の方が劣っているものですが(笑)

 とはいえ、不器用でも、滑稽でも、人は自分が見ている世界から、別の人間の世界に交わっていかなければならない。当たり前のことではありますが、その当たり前が、いつの間にか端折られてしまいがちな世の中で、幹夫の人生を一夏生きる間に、もう一度その感覚を丁寧に見つめる時間を過ごせた気がしています。

 誰にでもあったような感覚を、純粋に持ち続けてしまった不器用な人間同士が、表現の仕方は違いながらも、やさしい世界で出会っていく物語です。

 全編横浜ロケでの撮影は、街の方々にもとても温かく受け入れていただきました。その空気も含めて、ぜひ劇場で、この時間を過ごしていただけたらうれしいです。


■監督・脚本:利重剛のコメント
 僕は、映画館を出た後もまだ映画が続いているように感じる映画が大好きです。街を眺めながら、あの主人公たちはその後どうしてるかなと想像してもらえるような作品を目指して作りました。「そう、たまにはこんな感じのものを観たかったんだよ」と言ってもらえるような作品になっていればうれしいです。
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