1980年代に誕生し、フィギュア、コミック、アニメなど多彩なメディア展開で世界的人気を誇った『マスターズ・オブ・ユニバース』が、約40年ぶりに実写映画としてよみがえる。

 エアロビクスが世界中で大流行し、カラフルなシリアルが“健康的な朝食”の定番メニューだった80年代。そんな古き良き“あの頃”の1ピースとして忘れてはならないのが『マスターズ・オブ・ユニバース』だ。

 バービーで知られるマテル社が1981年に生み出したアクションフィギュアシリーズで、メインキャラクターのヒーマン(He-Man)は、筋骨隆々な肉体に金髪、そして、魔法の剣を持つアイコニックなルックスで人々の心をつかんだ。同時発売されたコミックスやその後展開されたTVアニメシリーズの人気も相まって爆発的にヒット。日本でも『魔界伝説ヒーマンの闘い』の名でフィギュアが発売された。

 近年、Netflixでアニメシリーズが配信され好評を博すなど、長きにわたり全世界で愛されてきたIPだ。映画としては、1987年に初の実写化となった『マスターズ/超空の覇者』があり、主役はドルフ・ラングレン(『ロッキー4/炎の友情』)が務めた。

 長らく新作は途絶えていたが、昭和・80年代カルチャーが再評価される今、新たな解釈での実写化が実現。マテル社のアクションフィギュア版をベースにしながらも物語の世界観をアップデートした令和版『マスターズ・オブ・ユニバース』となるため、古参ファンから新規ファンまで楽しめる作品となりそうだ。

 物語の主人公は、惑星エターニアの王子として生まれたアダム。幼い頃、身を守るべく“誰にも知られない場所”である地球に送り込まれた。15年後、成長したアダムは伝説の剣“パワーソード”を見つけ出す。剣に導かれ故郷へ戻った彼だったが、エターニアは邪悪な宿敵スケルターによって陥落していた…。アダムはエターニアとその人々を救うべく、最強の戦士<ヒーマン>として悪の軍団との死闘に挑む。

 解禁された特報映像では、王家が住むキャッスル・グレイスカルや悪役スケルターのスネーク・マウンテンなど、原作でもおなじみの惑星エターニアの様子や、ヒーマンが剣を掲げて「力は我にあり!」とパワフルに叫ぶ象徴的なシーンも登場。さらには宇宙船や数多の兵士たちを交えた激しい攻防戦がダイナミックに描かれ、スケール感の大きさが伝わってくる。

 主演に抜てきされたのは若手スター俳優ニコラス・ガリツィン。1994年イギリス生まれの彼は、19歳の時に映画『The Beat Beneath My Feet(原題)』に主演し華々しくデビュー。その後もキャリアを積み、Netflix映画『パープル・ハート』(2022年)やPrime Video作品『赤と白とロイヤルブルー』(23年)等の主演作で大ブレイク。『アイデア・オブ・ユー ~大人の愛が叶うまで~』(24年)ではアン・ハサウェイの相手役を色気たっぷりに演じ切り、日本でも「あのイケメンは誰!?」とSNSを沸かせた。

 本作が大作アクション映画初挑戦となり、ヒーマンの筋骨隆々な肉体を再現するべく、1日およそ4000kcalの食事で増量してトレーニングを重ね、本気の肉体改造を経て撮影に挑んだという。

 ヒーマンと共に戦う女戦士ティーラ役には、カミラ・メンデス。ドジャースの大谷翔平選手が真美子夫人とともに「ハマっている」と発言して話題となったNetflixの青春ミステリードラマ『リバーデイル』でヒロインを演じたことで知名度が急上昇。その後もマヤ・ホーク共演の映画『リベンジ・スワップ』(22年)や『アップグレード:どん底女子の幸せ探し』(24年)をはじめとするティーン~20代向けの映画でたびたび主演を務め、インスタグラムのフォロワーは2300万人以上とZ世代から絶大な支持を得ている。

 また、ヒーマンや仲間たちにとって父親的存在となる屈強な戦士マン・アット・アームズ(=ダンカン)役には、さまざまなアクション映画に出演する肉体派俳優イドリス・エルバ(『ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結』、『ビースト』)。

 そして、ファンの間でも根強い人気を誇る本作のヴィラン、骸骨の顔を持つスケルター役には、ジョーカー(『スーサイド・スクワッド』)やスパイダーマンの敵であるモービウス(『モービウス』)等を演じてきたジャレッド・レトがキャスティングされている。

 監督は『バンブルビー』(18年)で知られるトラヴィス・ナイト、脚本は『KUBO/クボ 二本の弦の秘密』(16年)のクリス・バトラーが担当する。

 80年代の象徴的ヒーローが、現代的な解釈とスケールでよみがえる実写映画『マスターズ・オブ・ユニバース』。2026年の公開に向けて、続報に注目したい。

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