同館は2スクリーンを備え、話題のエンターテインメント作品からアート性の高い作品、世界各国の良質な映画まで幅広く上映。映画ファンに親しまれてきた。今月16日からは「さよなら上映会」と題した閉館興行を実施していた。
最後を飾るクロージング作品として、タミル語のアクションスリラー映画『マスター 先生が来る!』が上映された。ダンスレクチャーとトークイベント付き、同館が“発祥”とも言われる観客参加型の「マサラ上映」が行われ、色とりどりの紙ふぶきが舞う中、華やかなフィナーレを迎えた。観客によると、チケットは発売開始から約3分で完売していたという。
クロージング作品の上映開始と同時に、ロビーには「蛍の光」が流れ、来場者が写真を撮ったり、メッセージを書き残したりする姿が見られた。劇場の計らいで、上映が終わったシアターが開放され、お気に入りの席で感慨に浸る人もいた。
午後8時45分すぎ、いよいよ閉館の時を迎え、湯地哲太郎支配人があいさつ。「こんなにも多くの方にお見送りいただけることを、本当にありがたく思っています。この25年間、私たちがやってきたことは、きっとスタッフの中にも、そして皆さまの中にも残っていくのではないでしょうか。ぜひ今日のことを、思い出として胸にとどめてお帰りいただけたらうれしいです。
マサラ上映に参加した30代の女性は、「以前、ここで同じ作品のマサラ上映を体験し、それをきっかけにインド映画のファンになりました。閉館のタイミングで、また同じ体験ができたことは本当に感慨深いです。インド映画を多く上映してくれた貴重な映画館がなくなるのは残念ですが、シネ・リーブルらしい、素敵な終わり方だったと思います」と語った。
クロージング作品のチケットは取れなかったが、最後を見届けようと来場した人も。40代の会社員男性は、「ア先日、シネマカリテも閉館し、ミニシアターが続けてなくなってしまったのが本当に残念です。だから明日は、『ミニシアターがなくならないように』という気持ちを込めて、K’s cinemaで映画を観ようと思っています。やっぱり、足を運ばないと残らないですから」と話していた。
この日、「さよなら上映会」の『シング・ストリート 未来へのうた』と『桐島、部活やめるってよ』を鑑賞した30代の女性は、「音響や客席のつくりも良く、とても居心地のいい映画館でした。本当に寂しいです」と別れを惜しんでいた。
埼玉県和光市在住の30代女性も、『シング・ストリート 未来へのうた』を鑑賞。「初めてここで観たのは2016年公開の『はじまりのうた』でした。
また、涙を流しながら別れを惜しんでいた30代の女性は、「シャッターが下りる瞬間に、『ありがとう』『大好き』と叫んでいて、今日になって初めて、こんなにこの映画館が好きだったんだと気づきました。この場所での体験や思い出は、これからもずっと心の中に残り続けると思います」と話していた。
多くのファンに見守られる中、シネ・リーブル池袋は長年愛された劇場としての役目を終えた。
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