■放送後に感じた手応えと、作品の“人間味”
――塩野さんの元には、どんな反響が届いていますか?
放送前に第1話を見させていただいたのですが、「本当に面白いな」と感じると同時に、この作品とともに(2026年は)いいスタートを切れたな、という自信にもつながりました。
実際に放送が始まってからは、「感動した」「優くん、かわいい」といった声を多くいただいています。事前の番宣などから、ほのぼのとした癒やし系や、コメディ色の強い作品という印象を持たれていた方も多かったと思うのですが、放送を通して、よりヒューマンな要素もあると受け取ってもらえたのかなと感じています。
――脚本を読んで、どんな感想を持ちましたか?
ポップで明るい印象も感じましたが、自動販売機の前で未来が抱えきれない感情を颯太に対してぶつけるシーンなど、グッとくる場面もありました。
撮影現場では、一つ一つのシーンを作っていく中で、キャラクターの内面やバックボーン、例えば劇団「アルバトロス」はどんな劇団なのか、といった部分まで含めて、監督と細かく話し合い、すり合わせを重ねています。
放送を見ていると、そうした部分は一見、強くピックアップされているわけではありませんが、きちんと話し合ってきたからこその“ディープさ”と言いますか、人間がちゃんと地続きで存在している感覚があるのかなと感じます。
■吉沢将生という人物と、“近さ”ゆえの関係性
――吉沢将生は、どのような人物でしょうか?
未来が所属している劇団「アルバトロス」の座長で、未来とは最悪の別れ方をした元恋人。一人の人間として、一緒に過ごしてきた時間が一番長い人物でもあります。そうした月日を共有してきた分、そこには絆もありますし、将生の中では、ある意味“家族”のような気持ちもあるのかなと。将生の目線から見た未来は、そういう存在でもあると思います。
恋愛に再び発展するのかどうかは、ぜひ見てのお楽しみですが、距離が近いからこそ、いがみ合ってしまったり、過去のことが原因でギクシャクしてしまったりする一面もあります。
――制作発表会見で兵頭さんが塩野さんの印象について「裏でも座長のよう」と話されていました。実際に撮影現場の裏側を教えてください。
皆さんとコミュニケーションを取る中で、劇団員の皆さんがとても話しやすい環境を作ってくれている、という大前提があると思っています。その中で生まれた会話から、拾い上げられるものがあった時には、僕が率先して監督やプロデューサーと共有する場を設けることもあるかもしれません。ですが、僕自身、北山航役の(板倉)武志さんに結構甘えています。
ドラマの中で、僕らが演劇をやるシーンもあるのですが、そこでは一度、監督に確認を取った上で、「こう見えたので、こう言ってみてもいいですか?」といった形で、劇団員役の皆さんに伝えることもありました。
――劇中劇をやってみていかがでしたか?
劇団「アルバトロス」は、ずっと活動してきた劇団なので、その説得力が欠けてはいけないなと思っています。稽古のシーンもありますが、劇団ごとに色があるので、劇団「アルバトロス」はどんな色なのか。例えば、対面してセリフをやりとりするのか、お客さんを意識して少し斜に構えるのか。声の大きさやトーンなども含めて、「この劇団はどういう表現を好むのか」をみんなで決めていったんです。
■志田未来と天野優、それぞれへの眼差し
――志田さんの印象を教えてください。
連日の撮影で、僕ら劇団員と過ごすシーン、親友(西野七瀬演じる今井沙織)と過ごすシーン、颯太と2人で過ごすシーン、優太とのシーンなどと、本当にパートが多くて大変だろうなと思います。シーンごとに使うエネルギーも違うはずですし、目まぐるしく切り替えなければいけない中で、そんな大変さを一切感じさせず、撮影現場を引っ張ってくださっている印象です。
――優くんの印象はいかがですか?
この間は、僕と未来さんが同じシーンの時に、(颯太が通う)よしずみ保育園の中に引き連れられて、ボールを蹴って遊びました。優くんが思いきりボールを蹴るので、大人たちが細心の注意を払っていました。そうやって少しでも撮影現場が楽しいなと思ってもらえたらいいなと思っています。お話をすることも多いです。
接していると本当にかわいくて癒やされる存在ですが、完成した映像を見ると、僕らが圧倒されるくらいのお芝居をしていて、尊敬の念も抱いています。
■第4話に詰まった将生の新たな一面
――ここまでの撮影で、特に印象に残っているエピソードはありますか?
印象に残っているエピソードは、第4話にぎゅっと詰まっています。第3話の後半あたりから、将生のどこか抜けているところ、意外と単純なんだろうなという一面が見えてくると思うんです。
将生のそうした意外な一面については、各話を担当されている監督と話し合いながら作っていった部分が大きいです。
第4話は、比較的コメディ色が濃い回になるかと思いますが、これまで積み重ねてきたヒューマンドラマの土台があるからこそ、浮つき過ぎずに表現できたのかなと感じています。
――第4話の見どころを交えて、視聴者の方へメッセージをお願いします。
未来との関係性がより色濃く描かれる回です。近いからこそすれ違ってしまったり、「自分がこう思っているから、相手も同じだろう」と信じ過ぎてしまうことで生まれるズレもありますが、その関係を颯太が少しずつ溶かしていくような物語です。将生と未来の距離感の変化にも注目しながら、楽しんでいただけたらうれしいです。

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