■批判も乗り越えたSNS投稿「自分のコンプレックスが個性として認められたと感じた」
――ご自身のコンプレックスだったという四白眼について紹介した動画は642万回再生され、大きな反響がありました。SNSでの反響についていかがでしょうか?
「高校卒業の2日前に投稿したのですが、1日で思った以上に拡散されて、次の日にはクラスメイトにもバレてしまうほどでした。コメント欄は賛否両論で、『個性的で可愛い』という声もあれば、『カラコンでしょ』『厨二病でキモい』と否定する意見もあり、正直そちらの方が心に響いて傷つきました。顔についてではなく、“本物の瞳かどうか”で叩かれていたので、次の日にカラコンを指でずらして本物だと証明する投稿をしました。すると、批判していた方からも謝罪や応援のコメントをいただけて、世間に自分のコンプレックスが個性として認められたんだと感じて嬉しくなりました」
――SNSでご自身について投稿されることはとても勇気がいることだったと想像します。どのような思いで投稿を決めたのでしょうか?
「四白眼を活かしたサブカル風ファッションにハマって、裸眼の自分にもある程度自信がついた頃、世間からはどんな反応が来るのか気になって何気なく始めました。批判されてもおかしくないと思っていたので、すごくドキドキしながら覚悟を決めて投稿しました」
■中1で初めてカラコンを装着「自分の瞳がこんなに小さかったんだと衝撃を受けました」
――四白眼だと知った当時の心境はいかがでしたか?
「周りと瞳が違うと気づいたのは中学1年生の頃です。親に眼科へ連れて行ってもらい、初めてカラコンをつけたとき、自分の瞳がこんなに小さかったんだと衝撃を受けました。瞳が大きく見えるようになって嬉しかった反面、外したときに自分の目を見てショックを受けるようになり、カラコンが手放せなくなりました。『なんでこんな目に産んだの?』と母に強く当たることもありました」
――「ぶどう膜欠損症」という生まれつきの病気から四白眼になっていると拝見しました。
「自分でもぶどう膜欠損症の症状を調べてみたのですが、ほとんど当てはまりました。まぶしさ、強い近視・乱視、弱視による視力低下、網膜剥離による視野障害で上の方が見えてない、遠近のピント調節が遅いなどですね。痛みなどはありません。また、頭に強い衝撃を受けると瞳の水晶が外れて失明する恐れもあると診断されているため、体育は基本見学で、小学生の頃なんかはサングラスまでしていました」
――四白眼であることをコンプレックスだと感じ、6年間カラコンで隠し続けていたとのことですが、これまでに周囲からの言葉や態度で傷ついたことや精神的に辛い経験などはありましたか?
「幸いなことに直接傷つけられた経験はありません。ただ最近、中学の頃に『あの子目変だよね』と噂されていたことを初めて知り、人に避けられたり、指摘された経験が無かったので、それを知ったときは正直少し傷つきました。外見で直接差別してくるような人がいなかったことや仲良くしてくれた友人のいた環境に感謝しています。今思えば、それを見かねて親がカラコンを勧めてくれたのかもしれません。カラコンを使い始めてからは、学校でも異装許可を取り、ずっとつけていたので四白眼であることはバレることなく、なぜカラコンなのかと聞かれる程度でした」
――周囲と違うことで、ご苦労されてきた場面も色々とあったと思うのですが、どのようにメンタルを維持されていたのでしょうか?
「実は周囲と違うのは目だけではなく、側弯症という先天性の病気や片耳が生まれつき聞こえないなどもあります。そうなるとどうしても自分に自信がなく、人と目を合わせるのが苦手でした。メンタル維持とは違うかもしれませんが、アニメや絵を描くなど趣味に没頭して、自己アピール出来る部分を補っていましたね」
■自分を隠し続けるのは“偽りの姿”「生まれ持った個性を味方につけて誇れるものに」
――他の投稿で披露されている四白眼を活かした髪型やサブカルパンク系のファッションもとてもお似合いです。コンプレックスを個性に変えようと思ったきっかけは?
「元々ボブカットで、眼科から処方された茶色カラコンをしていましたが、どうしてもカラコンありきのファッションで、裸眼になると浮いてしまうと感じるようになりました。
――投稿では「いつか裸眼で堂々と過ごしたい」とも語っていました。その目標に向かうために励みにしているものがあれば教えてください。
「一番の励みは、TikTokのコメント欄です。投稿を初めてから約1年、フォロワーさんの支えでカラコン一切なしで過ごせています。実際、四白眼なんて話題性で伸びただけでしかないと思うので、投稿し続ける意味はあるのかわかりません。しかし、ライブ配信した際に、『直接投稿し続けて欲しい』と応援されて需要があるんだと思えました。今後もっと自分の個性を魅せられる系統を探求し続け、できたらコスプレなどにも挑戦し、色々なバターンの四白眼でパフォーマンスしていきたいです。それが自分磨きにも繋がっていると思います。何よりどうアピールしようか考えて反響を想像しながら投稿するのがとても楽しいです」
――コメントでは自身も斜視や虹彩異色症を抱えるという方からの共感も寄せられています。同じように悩みを抱える方へ、伝えたいことはありますか?
「目の手術は簡単にできるものではないので、生まれつきのハンデを背負って生きていくことはほんとに辛いです。
上京してきて都内の眼科で診察受けたとき、お医者さんに『同じような瞳の患者さんはいますか?』と尋ねたら『全然いますよ』と意外な返答が返ってきました。いつか同じような境遇の方に出会いたいです」
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