『ゲーム・オブ・スローンズ』(全8章・計73話)は、ジョージ・R・R・マーティンの小説を原作に、架空の大陸ウェスタロスで“鉄の玉座”をめぐる王家の争いを描いた作品だ。多くの登場人物による群像劇で、政治・外交・裏切りが絡み合う緻密さと、戦争や権力闘争の苛烈さが世界を席巻。エミー賞やゴールデングローブ賞など数々の賞を受賞した。さらに、その約200年前のターガリエン家の王位継承争いを描く『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』も制作され、“ゲースロ”ユニバースは拡張を続けている。
そんな中で本作は、過去2作の“間”をつなぐ時代設定でありながら、王家ではないひとりの騎士ダンク(ピーター・クラフィ)を主人公にした、これまでにない “ゲースロ”シリーズとなっている。全6話構成で、1話40分未満の回もあるコンパクトさも特徴だ。
主人公のダンクは、従士として仕えたサー・アーランの死後、騎士として生計を立てるため、馬上槍試合に参加することを決意。王家が集まるアッシュフォードの試合会場に向かって旅に出る。その道中、“エッグ”と名乗る少年(デクスター・ソル・アンセル)と出会う。少年は、ダンクの従士になりたいと志願。2人は行動を共にすることになる。巨体を誇るダンクと、機敏で小柄なエッグ。対照的な2人の“何気ない会話”が、“ゲースロ”の空気を一段と身近にしていく。
2月23日からは日本語吹替版の配信もスタート(全6話一挙配信)。ダンクを杉田智和、エッグを釘宮理恵が演じる。多くのアニメで共演経験がある名コンビが、本作でも軽妙な掛け合いを繰り広げる。
■“本編を見ない”という選択
――本作のオファーを受けて、どのように臨みましたか?
【杉田】ダンクの立ち位置と同じく、作品から“大きく浮いている”ような印象になればいいなと思ったので、アフレコ前に『ゲーム・オブ・スローンズ』本編を調べたり観たりすることは、あえてしませんでした。最初に「どうしてこの人が吹替の声優なんだろう」みたいな印象があったほうが、むしろいいかなって。ダンクも「なんでこんなやつが騎士を志すんだ」と言われるところから始まりますから(笑)。最終的には、騎士という概念は“名乗るもの”ではなく“道として残るもの”なのかな、と思うので、そこに到達するために予測して、作品への姿勢を定めました。
【釘宮】私は作品タイトルを知るより先に「杉田さんが主演で、一緒に旅をする役です」と伺い、ったんです。それだけで楽しみだなと思いましたって。後にから、『ゲーム・オブ・スローンズ』につながる作品だと知り、ずっと見たかったけど機会がなくて見ていなかった作品だな……と思いって、1から見ています。
――オリジナル版の役者さんの演技を見て、どんな印象を持ちましたか?
【杉田】これは僕の印象ですが、エッグは原音の役者さんの声が釘宮さんに近いと思うんですよ。似ているというか。「だから釘宮さんになったのかな」って気がしました。吹替では原音と声が近い、ビジュアルや骨格のイメージが近い、というのは結構重要な要素で、自然に近い音が出るんだと考えています。本作にスキンヘッドの巨漢が出てくるんですが、間宮康弘さんぽいな、あっ、やっぱり間宮さんが吹替してる、みたいな(笑)。
【釘宮】全く同じことが杉田さんとダンクにも言えます。本当にハマっているな、と思いながら収録しています。
――原音を意識した点と、日本語吹替として意識した点は?
【杉田】原音にはすでに多くの情報が込められているので、そこから大きく逸脱するのは違うと僕は思っています。口パクを合わせてほしいと言われることも多いですが、日本語と英語では口の動きが違うので、意識しすぎても不自然になるし、かといって無視してしまうと成立しない。そのバランスを取りながら自分なりに工夫して演じています。ただ、そうした工夫だけが面白さとして受け取られてしまうと、少し方向がずれてしまうのかなと感じています。
【釘宮】吹替がアニメと大きく違うのは、完成した作品を事前に見られるところです。映像や効果音、音楽が入っている状態で臨めるので、盛り上がりや臨場感が演技の手助けになり、虫の声や風の音、街の賑わいまで含めて、元の役者さんと同じものを感じられる楽しさがあります。
■「最初から息が合いすぎないように」
――お二人は何度も共演されているので、すぐに息が合う感じなのですか?
【杉田】メインを務める立場として、新しく現場に入る役者さんがやりやすい空気をつくることが大事だと思っています。収録は椅子取りゲームでも命の奪い合いでもないので、悪い意味での緊張感は必要ないと常々思っていることなので。そういう意味では釘宮さんと現場が一緒だと自然と良い空気が出来上がるんですよね。長年の信頼がありますし、簡単に揺らぐものではないので……いつもありがとうございます。
【釘宮】逆に、そこが難しいところでもあって。若い頃からずっと一緒にやってきた仲間なので、安心感と信頼感が最初からあります。ですがダンクとエッグが出会ってから仲が深まっていく成長物語でもあるので、最初から“絶大なる信頼”が漏れすぎないように、新鮮な感情でお芝居をしたいと思っていました。
――ダンクの人物像についてどう思いますか?
【杉田】ちょっと作った人に聞いてみたいですよね。ダンクって、周りから「信じられない」「なんであんなやつが」って言われる存在なので、少しぶっきらぼうなしゃべり方でもいいのかなって思いました。相手のことをあまり考えずに話すところもあるけど、優しさがないかというと、そうでもない。周囲の人が感じる彼の不自然さを自然に演じるというか、その不自然さが湧き出てこないとダンクにならないなって、最初に感じました。
――ダンクのキャラクターに現代性を感じる部分はありますか?
【杉田】精神的なインフルエンサーというか、悪く言えば“出る杭”みたいな存在なんですよね。そういう人が一人いると、周りも物を言いやすくなるってことが、今の時代でもよくあると思うんです。何か出来事があるとコメント欄で意見がぶつかり合うじゃないですか(笑)。それに近い状況を呼ぶ存在とこじつけることはできると思います。
本作の世界観では、目の前の情報や噂話だけで人物像がどんどん膨らんでいく。騎士道とは何かといえば、結局はそれぞれが都合よく解釈している部分もあって、「それって本当に騎士なの?」という問いが生まれるくらい欲が強かったり、横暴だったり、ズルをする騎士もいる。ダンクを否定する人たちを見ながら、騎士道という概念がどう形作られていくのかを楽しめるのが、この作品の面白さだと思います。
■字幕と吹替を行き来して楽しむ――2人からのメッセージ
――本作の魅力は?
【杉田】『ゲーム・オブ・スローンズ』シリーズに比べると平和な時代なので、街の中で祭りを楽しんだり、お酒を飲んで笑い合ったりするシーンも多い。原作の知識がある人ほど、その差が楽しめると思います。
【釘宮】音楽もほっこりしていて、せりふも心にしみるやり取りが多く、安心して見ることのできるあたたかみがあります。初めてこのシリーズに触れる方にも入り口として見やすい作品になっていると思います。現代では名誉を最優先にする感覚は薄れているかもしれませんが、『ゲーム・オブ・スローンズ』の根幹にある“騎士”という価値観が息づいている時代を、ドラマから感じられるのも魅力だと思います。
――吹替版を楽しみにしているファンにメッセージをお願いします。
【杉田】本作はサブスクで繰り返し観ることができるので、吹替版を観て、字幕版を観て、を繰り返すとわかってくることがかなりあると思います。ぜひ繰り返し観てください。
【釘宮】吹替版には吹替ならではの魅力があり、字幕版では俳優さんのお芝居をそのまま受け取れる良さがあります。ぜひ両方を見比べながら味わっていただけたらうれしいです。今回の吹替版は、“ゲースロ”シリーズに参加してきた方も多いので、聞きなじみのある声に気づけたら、それもマニアックな見どころになるかもしれません。ぜひ楽しんでご覧ください。

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