12月に参戦したDEEPでそろって勝利した高尾凌生(※高ははしごだか)、佐藤聖優、仁井田右楽、そして今年からJAPAN TOP TEAM(JTT)所属となった山木麻弥。今年19歳の4人のファイターの熱い意気込み、そして朝倉海が彼らに寄せる期待と日本格闘技界のための組織づくりなど、じっくり語ってもらった。
■仲間でありライバル――同い年4人がJTTで磨く、バンタム級新世代の刃
――本日は朝倉海さんからご連絡いただき、ご同席のもとJTT所属の4人のバンタム級の若手ファイターのインタビューをさせていただきます。まずは自己紹介からお願いいたします。
【山木】パンクラスで試合をしている山木麻弥(やまき・まひろ)、今年19歳です。出身は大阪ですが名古屋で育って、今年になって上京してきました。4歳から14歳くらいまで空手をやって、その後に総合格闘技を始めました。
【佐藤】DEEPアマチュアで戦っている佐藤聖優(さとう・せいゆう)、19歳です。滋賀県出身で、小学1年生から高校3年生までレスリングを続けていました。
【高尾】おなじくDEEPアマチュアに参戦している高尾凌生(たかお・りょうせい)、19歳です。福岡県出身で、幼稚園や小学生の時に空手や柔道を少しかじって、中学校からキックを始めました。
【仁井田】去年12月にDEEPでプロデビューした仁井田右楽(にいだ・うた)、19歳です。広島生まれで5歳から東京に来て、6歳から極真空手をやっていて、高校1年生の冬くらいにMMAを始めました。
――ありがとうございます。みなさんがJTTを選んだ理由も教えてください。
【山木】上京を考えて東京のいくつかのジムに出稽古をさせてもらったのですが、最初にJTTに来ました。その時に海さんとスパーリングさせていただいて、「こっちに来ない?」と声をかけていただいたのがきっかけです。
【佐藤】中学1年くらいからRIZINを見ていて、海さんと未来さんの試合を見て「自分もいつかやりたい」と思うようになりました。レスリングをやりながら、高校を卒業したら「MMAをやるためにJTTに行こう」と中学生の頃から心に決めていました。
【高尾】もともとキックボクシングでプロを目指していましたが、全日本で優勝して、今後どこのジムで練習しようか悩んでいたときに海さんセミナーを受ける機会があって、話をさせていただいて、MMAもやってみようと思いました。
【仁井田】空手をやっている時期は、実はあまり格闘技が好きではなくて、早く辞めたいと思っていたんです。でも中学生の頃にRIZINが盛り上がってきて、海さんや未来さんが戦っている姿を見て「やっぱりやりたい」と思うようになって、憧れの選手たちがいるジムで一緒に練習できたらと思い、入会しました。
――続いて海さんに質問です。JTTにはたくさんの若いファイターが所属していますが、彼らに注目したポイントがあれば教えてください。
【海】4人とも19歳で同い年というのがまず大きいですね。個別に話していくと、僕は時々セミプロやアマチュアクラスのスパーリングに顔を出すんですが、その時に右楽と組んでみて「お、めちゃめちゃ強いな」と感じて、聞いてみたらDEEPのフューチャーキングトーナメントで優勝してると。これは育てたら伸びそうだなと感じたので「頑張ろう」って話しました。凌生はもともとお父さんと知り合いで、キックでかなり良い成績を残していて、MMAにも興味があると言うので「MMAをやった方がいい」と誘いました。聖優はプロ練のときに組んだらレスリングがすごく強くて、聞いたら国体で3位になっている実力者で、打撃のセンスもあったので「これは磨いたら強くなる」と感じて声をかけました。3人ともタイプが違っていて、レスリングが強いけど打撃が足りない子、バランスがいい子など、それぞれの良さがあるので、一緒にやらせたらお互いの良いところを伸ばし合えると思い、「3人まとめて面倒を見る」と決めました。
――なるほど。3人が揃って出場した昨年12月のDEEPの試合は、海さんのYouTubeにもアップされていますね。
【海】はい。そして麻弥は1ヶ月前くらいに出稽古で来たときにスパーリングしてみたらかなり強くて、年齢を聞いたら18歳。「この年齢でこの実力なら、しっかり教え込めばとんでもなく強くなる」と思い、声をかけました。
■ファイターが強くなるために必要な「マネージメント」
――特に伸びそうな可能性を感じた4人ということですね。ファイターとして成長させていくために、海さんが特にサポートしていることはあるのでしょうか?
【海】ちょっとスケールの大きな話になるのですが、日本は格闘技選手のマネージメント機能が弱いと感じていて、良い選手はたくさんいるのに、サポートする環境がないせいで才能を生かしきれず伸び悩んでしまうケースが多いんです。思いっきり練習できる環境や、生活面のサポートがあれば、絶対もっと強くなれるという思いがあって、そういう部分を支えたいと考えています。
――海さんの経験が、その発想のベースにあるのでしょうか。
【海】そうですね。自分が若い頃は、そういった環境がなくて、全部自分で考えながらやっていましたが、いい環境があればもっと早く強くなれたはず、という感覚もあります。だから、今後の未来に向けた投資として、次の世代がより良い環境で成長できるよう手助けして、もっと強い選手が生まれてくるようにしたいんです。
――ファイターとして強くなるために、マネージメントも重要なんですね。
【海】僕はUFCと契約していますが、通常は海外のエージェントに所属して推薦してもらう形が多いです。でも自分の場合は、運良くUFCのマッチメーカーと直接話す機会があって、「海外のエージェントに所属せず自分たちでマネージメント会社を作って契約した方がいい」というアドバイスをもらいました。それで「ジャパンセレクト」という名前のマネージント事務所を立ち上げ、自分はもちろんこの4人も所属しています。
――「ジャパンセレクト」に所属することで、UFCへの道が近づく部分もあるのでしょうか。
【海】成績さえ良ければ、UFCと話をする窓口にはなれます。日本から直接UFCの窓口にたどり着くのは難しいので、そこをこちら側でつなぐ役割はあると思います。僕もいろんな経験をしてきたから「これをやったほうがいい」とか「これはやめたほうがいいよ」ってアドバイスもできますし、すでにチームとして動いているのでスポンサーさんとの交渉をしてくれたり、ファイトマネーのことも一緒に考えてくれる人もいます。ファンの方から見えないけれど、ファイターがやらなきゃいけないことって本当にたくさんあって。そういった部分のサポートがあると、ファイターは練習に集中できるんです。
――「ジャパンセレクト」という名前に込めた思いは。
【海】「トップを目指す集団」にしたいという思いがあります。単に有名になりたいだけではなく、本気で世界のトップを目指している選手だけを集めたい。自分も含めて、そういう選手が集まる場所にしたいという意味で命名しました。
――この「ジャパンセレクト」は、所属ジムはJTTでなければならないのでしょうか。
【海】そうとは限りません。別のジム所属でも、マネージメント部分だけジャパンセレクトと一緒にやるという形も可能です。今回、こうして「ジャパンセレクト」のことを公に話すのは初めてなのですが、まずは近くにいる若手からしっかりサポートしていきたいと考えています。
■高尾凌生・佐藤聖優・仁井田右楽・山木麻弥 19歳の宣戦布告と“1年後の自分”
――4人は「ジャパンセレクト」に入ってみて、マネージメントのありがたみをどう感じていますか。
【山木】まず「海さんという存在」がすごすぎて、その人と一緒に練習できること自体がありがたいです。そのうえでマネージメントまでしてもらっているので、期待に応えるためにも、練習しまくって試合で見せるしかないと思っています。
【高尾】他の人よりも成長スピードが速いと自分でも感じているので、強くなることに集中できる環境のおかげだなと思います。
【佐藤】練習しかしていない生活で、他のことに気を取られずにいられるのが大きいです。練習だけに集中できる環境は本当にありがたいですね。
【仁井田】練習中も海さんが細かく気にかけてくださるので、そういう部分はすごくありがたいと思っています。
【海】みんなまだ緊張してるな(笑)。早く場馴れして、こういうところで自分をガンガン出していかないと。やっぱりただ強いだけじゃなく、人を惹きつけるような個性を身につけてほしいですね。とはいえ、まだ19歳だし、カメラを向けられて「喋ってください」って急に言われても難しい。自分も最初はできなかったですから。そういう経験もできる環境にしたいです。
――若手の育成といえば、朝倉未来選手が「1年チャレンジ」というプロジェクトをやって、西谷大成選手やヒロヤ選手がプロファイターになりました。
【海】そうですね、それに近いイメージです。
――皆さんは、それぞれどんなキャリアを思い描いているのか、1年後どうなっていたいかを教えてください。
【高尾】まだアマチュアなので、今年中にどこかでプロデビューしたいと思っています。プロデビューしてから2年以内にはRIZINの大舞台に上がりたいです。
【佐藤】自分も今はアマチュアなので、今年プロデビューできたらいいなと思っています。今年は全部しっかり勝って、20歳が終わるまで、遅くとも21歳までにはRIZINの舞台に立てるようにしたいです。
【仁井田】自分はすでにプロデビューはしていますが、アマチュアの頃から「フィニッシュできるプロはかっこいい」と思っていて、意識してフィニッシュを狙ってきました。これからもフィニッシュして会場を盛り上げる選手でありたいです。今年はDEEPで中堅クラスの選手と戦って勝ち、来年にはベルトに絡める位置まで近づきたいと思っています。
【山木】パンクラスで4試合、RIZINのオープニングファイトで1試合経験していて、この4人の中ではキャリアは一番あります。欲を言えば、10代のうちにベルトを取りたいです。今のチャンピオン(パンクラス・バンタム級王者の田嶋椋選手)は、自分が去年6月に負けた相手なので、リベンジしつつベルトを獲りたい。そして20歳までにベルトを獲って、RIZINにレギュラー参戦し、将来的には海さんのようにRIZINのベルトも獲って、パンクラスと2本のベルトを持って写真を撮りたいです。
――フレッシュな選手と触れ合うことで、海さんにとってメンタル面でもプラスになることが多いのでは。
【海】そうですね。下から上がってくる若いエネルギーって、すごくいいんですよ。僕も頑張ろうって思えるし、初心に戻れるというか忘れていた感覚を取り戻せた感じがします。それに、今も一緒に練習していますけど、彼らがもっと強くなって自分のスパーリングパートナーになってもらいたいです。
――JTTでは、1学上に秋元強真選手がいます。19歳にしてすでにRIZINを大きく盛り上げる中心選手となっていますが、彼の存在はどんな影響を与えていますか。
【新井田】秋元選手の活躍は大きな刺激になりますけど、自分の性格上、焦るよりもコツコツやる方が合っているので、自分のペースは崩さずにやっていこうと思っています。
【高尾】正直、悔しさもあります。でもそのおかげで「練習を休んだらどんどん差が開く」と思えて、頑張る原動力になっています。
【佐藤】ずっと近くで見ていて、いつも一緒に練習しているので学ぶことが多いですし、「追いつきたい」という思いが一番強いですね。
【山木】DEEPの頃から強い選手として注目していました。気づいたら手が届かないところまで行ってしまいましたが、今は身近で一緒に練習できるので、しっかり追いついて、いつかは超えたいです。
【海】強真はスペシャルです。有名になってるけど練習もめちゃくちゃするし、よく考えるし、頭もいい。だから、4人にとって一つ上にそういう先輩がいることは大きな刺激になっています。
――憧れの存在として海選手がいて、身近な目標として秋元選手がいて、練習に集中できる環境がある。あとはどれだけ自分を追い込んで強くなれるか、ですね。
【海】道を外さず、どれだけストイックにできるか。若いからちょっと遊びたくなるだろうけど、大丈夫かな(笑)。結局はこの環境を生かすかどうかは本人次第です。みんな絶対に強くなる才能はあると思うし、僕らは手助けはするけど、どれだけ努力ができるか。4人が同い年で お互いに「置いていかれたくない」という気持ちが出るので、良い刺激になっていると思うし、仲間であり同時にライバルでもあるので、切磋琢磨できるいい環境になっています。格闘技は個人競技だけど、疲れた時は励まし合ったりチームとして強くなってほしいです。
――昨年12月は山木選手以外の3人がDEEPに同時出場しましたが、いずれ4人そろってのRIZIN出場も期待しています。
【海】最高ですね。実現したら僕からボーナスを出しますよ(笑)。
■“プロファイター”の定義とは
――ところで、MMAにおける「プロ」と「アマチュア」の違いはどこにあるのでしょう。
【海】総合格闘技にはボクシングのようなライセンス制度がないので、線引きは難しいですが、基本的には「プロルールで試合をしたらプロ」という認識です。DEEPだとラウンド数や攻撃の範囲などルールに細かい違いがありますが、プロルールのオファーが来て試合をすればプロと言えると思います。
――普通の職業でしたら「専業=プロ」という感覚でしょうか。ただ、RIZINでも雑賀“ヤン坊”達也選手や弥益ドミネーター聡志選手は、会社員として平日は働いております。3月の『RIZIN.52』で初参戦する相本宗輝選手も、昨年まで佐川急便に勤務されていました。
【海】4人は基本的にファイターに専念できています。節約すれば、もやしだけ食べてギリギリ生活できる、みたいなケースもあるかもしれませんが、専業でやれていれば十分プロと言っていいでしょう。自分もRIZINに出るまでは会社員をしながら格闘技をしていましたし、YouTubeやアパレルなど副業をしている選手も増えていますが、それでも「ファイターで稼ぐ」覚悟があるかどうかが大きいと思います。
――10代で「ファイターとして食べていく」と決めるのは相当な覚悟ですね。
【海】 相当な強さです。自分が彼らの年齢の頃は路上での練習を趣味で始めたくらいで、アウトサイダーにもなかなか出られなかったですし、今の彼らの環境は本当に恵まれていると思います。
――普通の10代なんて一番遊びたい時期ですからね。
【海】一番遊びそうな雰囲気があるのは麻弥かな(笑)。女の子関係に一番だらしなさそうなのも麻弥ですね。練習をサボりそうなのは聖優かな。食事にだらしないのは凌生で、すぐ食べ過ぎて太っちゃう。
【高尾】この前はマックスで73キロまでいっちゃいました…。
――体を大きくするためにも食べるのも大事、ということで(笑)。では、4人にファイターとしての目標をお伺いします。
【仁井田】僕の試合は最後の1秒までフィニッシュを狙って、めちゃくちゃ面白い試合をします。ぜひ注目してもらえたらうれしいです。
【高尾】次の試合は3月にアマチュア戦が決まっているので、まずはそこでしっかり勝って、自分の強さを見せたいです。
【佐藤】負けたくない気持ちが一番強いです。試合に出るたびに、気持ちでも勝って、面白い試合をして、お客さんを楽しませられるファイターになりたいです。
【山田】僕は今パンクラスで2連敗中で、もう崖っぷちなので絶対に負けません。これからはKOと一本を狙って、勝ち続けていきます。
――最後に、海選手の今年のプランも教えてください。
【海】ウワサになってるUFC日本大会がどうなるか次第なところがあって、現時点では詳しく話せませんが、そこを軸に決まってくると思います。今年は3試合くらいやりたいですね。ガンガン攻めていく背中を若手にも見せたいですし、4人も「休んでいられない」と感じてくれたらうれしいです。仲間だけどライバルでもあるので、お互いに刺激し合いながら強くなってほしいですね。3月は凌生がDEEP、麻弥もパンクラスで試合が決まったし、4人とも前回より成長した姿を見せてくれると思うので、彼らの成長を一緒に追いかけてください!
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