――番組の反響や、放送を見ての感想を聞かせてください。
視聴者の方や周囲から「面白い」など、好評の声をいただくことが多く、皆さんに楽しんでもらっていることを日々、実感しています。放送では自分の知らないシーンもあり、ヘブンのビールを探すシーンはこんなことしていたんだとか、みんなこんなスキップをしていたんだと笑いながら見ていて、完全に視聴者として『ばけばけ』を楽しんでいます。やっぱりふじきみつ彦君の本は面白いなとか、自分もやってきたことなのに、全体で見てもすごいなと思ったりしています。
――司之介を演じていて、改めて思う役の印象を教えてください。
演じながら、僕自身も「ええ加減にせえよ」「もっと成長せぇよ」と思うことはあります(笑)。でも、自分なりに司之介のことを愛して、脚本に忠実に演じています。
司之介は、思ったことをすぐに口に出しちゃう正直者です。正直がゆえに、思いついたことが瞬時に行動と言動に繋がるし、それが家族のためであり、自分のためでもあるのだと思います。それによって周囲をいら立たせることもありますが、彼は真剣だし、正しいと思っていると思います。だから、司之介を演じる時は、アホを演じている感じにはならないようにしたいと思っています。
――ここまで撮影をして、印象に残っているシーンを教えてください。
14週で、みんなで「だらくそが!」と叫ぶシーンです。
――松江から熊本に行くことになった司之介ですが、なぜその決断をしたのでしょうか。
現代でも、故郷を捨ててどこかに引っ越すということは、なかなか勇気がいることだと思います。司之介にとっても、やっぱりものすごい決断だったのかなと思いますね。司之介にとって家族は大事だし、やっぱり家族と一緒にいたい。もう長屋に戻りたくないと言っていますし、表面的な損得勘定があることも本当だと思いますが、それよりも深い根底には、家族のことを思う気持ちがあるのだと思います。その両方があっての決断だと思います。
――後半の見どころ、視聴者の方へのメッセージをお願いします。
熊本に行った司之介は、やることがなくて暇になります。あまりすることがないから、ちょっとのことでも大事件にしたりして、その辺のものがたりの展開もまた面白いなと思います。司之介は一生こんな感じで生きていくのかなと思っていますし、もう自分の人生を全うしてもらいたいですね。最後には、「あの人は、幸せな人生だったよね」と思われるような生き方してくれたらと思っています。
家族としては、熊本で書生さんや女中さんが加わり、その中でみんながあんなこと言ったり、こんなこと言ったりするのが見どころだと思っています。ここでの会話劇は、ふじき君の脚本の真骨頂だと思います。松野家の家族の形は、これからも変わっていくと思いますが、それは面白い変化だと思うので、視聴者の方にもそのさまを見て楽しんでいただけたらと思います。

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