9人組グローバルボーイズグループ・ZEROBASEONE(ゼロベースワン)が、18日、19日の2日間にわたって、神奈川・K-Arena Yokohamaで『2026 ZEROBASEONE WORLD TOUR [HERE&NOW] ENCORE IN KANAGAWA』を開催。9人体制での最後の日本公演となり、2日間で計3万6000人を動員した。


 同公演は、約15万人を動員した2025年のワールドツアー『2025 ZEROBASEONE WORLD TOUR [HERE&NOW]』のアンコール公演。内容や構成は大きく変更され、楽曲アレンジやVCRも一新された。2月2日にリリースされたSpecial Limited Album 『RE-FLOW』収録曲の初披露も含む、スペシャルな内容となっていた。

 開演3分前、会場のビッグスクリーンに「SET A NEW DESTINATION?」「YES or NO」の文字が浮かび上がる。まるで宇宙船の操作画面のような演出だ。続いて「DATE」「LOCATION」に日付と会場名が打ち込まれると、いよいよ2日目公演の幕開けが迫った。

 そして、開演時刻に。スクリーンいっぱいに壮大な宇宙空間が広がり、9人の姿が映し出される。宇宙に浮かぶメンバーの映像とともに流れ出したのは、SEOK MATTHEWのナレーションだった。「新たな旅が始まった」「ひとつだけ確かなことがある。僕たちの名前は永遠に輝き続ける。ZEROBASEONE」という力強いメッセージに導かれ、ネイビーの衣装をまとった9人がステージに降臨。
その堂々たるたたずまいに、地鳴りのような歓声が上がった。

 幕開けを飾ったのは、グローバルボーイズグループデビュープロジェクト『BOYS PLANET』のシグナルソング「Here I Am 」。ZEROBASEONEにとって“はじまりの歌”だ。光を浴びる9人の姿にあどけないデビュー前の面影がよぎるが、今のメンバーの表情には2年半の軌跡が刻まれている。たくましさと余裕、そして覚悟を感じさせるまなざし。同じ曲でありながら、ただよう風格はまるで別物だ。歓声と共に、大きなコールが会場を包み込んでいった。

 フラッグを掲げたダンサーとのダンスブレイクに続いて、クライマックスではZHANG HAOによる電子バイオリンの演奏も。軽やかでエモーショナルな旋律が響き渡り、会場の歓声がさらに大きくなった。

 その間、残りのメンバーはセンターステージへ移動し、間髪入れず「Take My Hand」へ。続く「CRUSH」では「僕を壊してでも君を守る」と力強く歌唱し、KIM TAE RAEの高音シャウトが会場の熱量を一段と引き上げる。ここまでの3曲にはすべてオーケストラアレンジが施され、ZEROBASEONEという壮大な物語の序章とスケール感を改めて感じさせるドラマチックなオープニングとなった。


 オープニングの高揚感を引き継いだまま迎えた最初のMCでは、SUNG HAN BINが「みんな声をもっと聞かせて!」と客席をあおり、空気をさらに温める。あいさつの後は、今回の会場であるK-Arena Yokohamaについても言及。ここはメンバーにとって、日本初のファンコンサート『2024 ZEROBASEONE FAN-CON IN JAPAN』、そして『2024 ZEROBASEONE THE FIRST TOUR [TIMELESS WORLD] IN JAPAN』を開催した場所でもある。KIM GYU VINは「またここで会えてうれしいです」と語り、RICKYも「大切な思い出がある場所でZEROSE(ファンネーム)に再び会えて特別な気分です」と感慨を口にした。

 KIM TAE RAEは「オープニング、そしてこれから続くステージを見ていただくと、過去・現在・そして未来へつながるZEROBASEONEの流れが見えてくると思います。ZEROSEと一緒に僕たちがどんな時間を過ごしてきたのか、そしてこれからどう進んでいくのか、しっかりお見せしたいと思います」と公演のコンセプトを説明。SEOK MATTHEWも「先日発売された『RE-FLOW』でも、そんな思いを伝えたかったんです。止まらずにずっと流れながら、新しい時間と思い出を積み重ねていく。ここにまた戻ってきたことも“RE-FLOW”みたいですね」と、作品と公演を重ねて語った。

 PARK GUN WOOKの「それでは次のステージに流れてみましょうか?」という言葉に続き披露されたのは、パワフルで清涼感のある「SWEAT」。続く「KILL THE ROMEO」では、ZEROBASEONEを象徴する青いローズが赤へと変化。オペラ座を思わせる映像や仮面をつけたダンサーの演出によって舞踏会のような世界観が広がる。
挑発的な表情とエネルギッシュなパフォーマンスで、会場のボルテージはさらに上昇した。

 ここで流れたVCRは一転して日常的な雰囲気に。家のリビングに集まり、古いモニターをのぞき込むメンバーの姿が映し出される。画面に流れたのは「ZBTVING」と題した映像コンテンツ。動画配信サービスをモチーフに、これまでの楽曲をテーマにした広告、ドラマ、ラジオ番組、テレビショッピングなどをオマージュした企画で、メンバーが演技を披露している。SUNG HAN BIN、ZHANG HAO、PARK GUN WOOKが「GOOD SO BAD」をテーマに恋愛バラエティのパロディに挑戦したり、KIM GYU VINとKIM JI WOONGが「ゆらゆら -運命の花-」を題材に学園ドラマ風の演技を見せたりと、ここでしか見られない内容に、客席からは歓声と笑いが絶えなかった。

 VCR明け、「ZEROSE~!」と呼びかけながらステージへ飛び出してきたメンバーたち。レザージャケットやニットを合わせたカジュアルな装いで登場し、このコンサートで初披露となる「ROSES」を届けた。同曲は指輪やプレゼントを差し出しながらZEROSEへの愛情を表現。続く「Insomnia+Goosebumps」「GOOD SO BAD(Japanese ver.)」「Feel the POP(Japanese ver.)」でもメンバー同士で肩を組んだり、全員で即興のウェーブを作ってみたりと、心からステージを楽しんでいるのが伝わってきた。

 この日は、3人ずつに分かれてのユニットステージも用意され、トップバッターはKIM JI WOONG、ZHANG HAO、KIM GYU VIN。後方扉から客席を通って登場するサプライズで会場を沸かせ、疾走感のある「Out of Love」を爽やかに歌い上げた。
続くRICKY、PARK GUN WOOK、HAN YU JINはダンス・ポップナンバー「Step Back」を披露。洗練されたパフォーマンスで都会的な魅力を発揮した。さらにSUNG HAN BIN、SEOK MATTHEW、KIM TAE RAEはポップアップからジャンプして登場し、ロックナンバー「Cruel」を熱唱。力強いボーカルとエネルギッシュなステージで観客を引き込んだ。

 続くVCRでは、謎の空間に閉じ込められるメンバーの姿が映し出される。不穏な空気が漂う中、「この闇から僕を引き出して」というナレーションが響くと、青い光が彼らを包み込んだ。「光が届く場所へ、共に。僕たちはまた前に進む」という言葉と連動するように、白い衣装に身を包んだメンバーが青く仄めく会場に舞い戻る。光のチェーンや檻、ボックスに閉じ込められていたメンバーが次第に解放されていく演出は幻想的で、まるで一編の映画を見ているかのようだった。

 ターンのたびにひるがえる衣装が美しい艶麗なパフォーマンスから、悪魔のささやきに翻弄(ほんろう)されるセクシーなアップビートチューンまで、「Doctor! Doctor!」「Lovesick Game」「Devil Game」の3曲を通して、恋に苦しみ、狂い、堕ちていく感情を描くようなステージが繰り広げられた。

 「ここから雰囲気を変えていきましょう!」(ZHANG HAO)という呼びかけに続いて、青と白のローズが咲き乱れる映像を背景に歌ったのは「MELTING POINT」。続く「In Bloom(Japanese ver.)」では円形のセンターステージがゆっくりと上昇し、メンバーがペンライトの花畑を見下ろしながら声を響かせる。


 そして届けられたのは『BOYS PLANET』ファイナルで披露された「Not Alone」。ZHANG HAOとSUNG HAN BINが肩を組み、声を重ねる場面は当時の記憶を呼び起こす瞬間となった。曲の後半はメインステージへと移動し、メンバーが屋根の上に座っているかのような演出に。「いつも今のように、君と一緒に笑っていたい」「夜空をいっぱいに照らすStarlight 互いを輝かせる君と僕」と、語りかけるような歌声が会場を包み込む。

 本編のラストを飾ったのは「Firework」と「ICONIK(Japanese ver.)」。「Firework」ではスタンドマイクを手に「今が一番大切なんだ」「消えないfirework」と力強く拳を振り上げ、「ICONIK」では「描いていた未来を超えて」「重力さえも止められない」と、未来へ進む意思を宣言するようなパフォーマンスで締めくくった。

 アンコールを待つ間には、メンバーがZEROBASEONE とZEROSEへの想いを語るVCRが上映された。「これからも愛は変わらず守っていく」「永遠に愛している」という温かく感動的なメッセージに、会場からは涙をすする音も聞こえた。

 ステージに再登場したメンバーは「BLUE(Japanese ver.)」「NOW OR NEVER」、そして日本デビュー曲「ゆらゆら -運命の花-」を披露。終演が近づく悲しさを振りはらうかのように明るく笑顔で歌い上げる。ZEROSEもそれに熱い声援とコールで呼応し、場内はさらなる一体感を増していった。

 最後のコメントでは、ファンへの感謝と率直な思いを伝えたメンバーたち。
ひと言ひと言、丁寧に言葉を紡ぐ姿が印象的だった。ここではその一部を紹介していく。

 最初に口を開いたのはKIM GYU VIN。「これからも、どこでも、いつでも、僕は皆さんのそばにいます」と、涙を堪えながら笑顔でハートを作ってみせ、初日に続いて、ZEROSEへの思いをGReeeeNの「キセキ」のワンフレーズにのせて歌唱。そして、「いつかこの景色が思い出に変わっても、ZEROSEはこの瞬間を永遠に覚えていてほしいです」と深く頭を下げた。

 KIM JI WOONGは、「公演中ZEROSEの声援に感動しました。今日が終わったらずっと会いたいと思うし、ずっとずっと“ただいま”と言います。心配しないでください、またすぐに会えるから。みんな約束して!」とZEROSEと指切りをした。

 SEOK MATTHEWは、「皆さんの力強い歓声は僕たちが限界を超えて前に進むエナジーになってくれるし、期待でキラキラしている皆さんの眼差しを見るたびに、僕は絶対に皆さんをがっかりさせたくないと誓います。もっと頑張って、皆さんにとって誇らしい人になると約束します。この人生で皆さんに出会えたことを心から感謝します。皆さんは僕の存在の理由で、幸せであり、また、家族です。本当に、本当に大好きです」と自分の言葉で一つひとつ確かめるように、日本語で丁寧に想いを伝えた。

 最年少のHAN YU JINは「ZEROBASEONEとして日本でいい思い出をたくさん作って、ZEROSEの皆さんとも幸せな思い出がいっぱいあってうれしいです。これからもこのような思い出をたくさん作っていきます。今後の僕たちの輝かしい旅を、輝いているみなさんと一緒にできるとうれしいです。本当に、本当に愛してる!」と愛情を表現した。

 ZHANG HAOは「本当に皆さんのおかげで僕はステージに立つことができ、ステージをずっと続けることができます」とほほ笑むと、「練習生の時はダンスと歌が好きでステージに立ちたかったけれど、今は皆さんがいるからステージに立ちたいと思うんです。今日はZEROBASEONEとしては、僕にとって日本で最後のコンサートですが、僕のことを愛している方がたくさんいらっしゃるので、僕はここから離れることができないと思います。必ず、すぐ戻ってきます。そのときも今のようにいつもの最高の歓声で迎えてくれますよね?大好きです!」と手を振った。

 SUNG HAN BINは、2年間大切に保管していた『2024 ZEROBASEONE FAN-CON IN JAPAN』のグッズTシャツを着てきたことを明かし、会場を驚かせる場面も。「これからもZEROSEを愛する気持ちは言葉だけじゃなくて、行動でお見せしたいと思います。僕のすべてを賭けて、ZEROSEの心を満たします。そして、僕たちの未来に幸運と幸せが訪れていることを願っています。本当に、本当に愛してます!」と、感謝を伝えた。

 KIM TAE RAEは「僕はこれからもZEROSEの青いバラのために太陽になります」と宣言。涙をするファンの姿に、「ZEROSEが流してくださる涙はたくさんの幸せが込められた涙だと思うので、とても暖かいです。これからも一緒に幸せな涙をたくさん流すことができたらうれしいです。きょうはありがとうございます」と話し、深々とお辞儀をして、ほほ笑んだ。

 RICKYは英語でコメントをした。「ここに来てこの素晴らしい景色を見るたびに、皆さんがいてくれることがどれほど幸せなことか、改めて実感します。また、僕たちを必要としてくれて、皆さんの前でパフォーマンスができることに心から感謝しています。僕にとっては、アイドルになるということだけでも夢のようなことですが、ステージから皆さんを見ているときに、その幸せを一番強く感じます。なので、僕にとって皆さんがどれほど大切な存在か伝えたかったんです。これからもずっと愛しています」と、真っすぐな思いを伝えた。

 最後のPARK GUN WOOKは流ちょうな日本語で、「日本での活動は何ひとつ欠かせない美しい思い出」だと話し、「ZEROSEの皆さんに会えたのは本当に幸運でした。これからは少し違う形になるかもしれないけど、変わらずここにいるZEROSEの皆さんに会いにきます。また日本に青いバラを咲かせるために帰ってきます。そして個人的にももっと素敵なアーティストになって戻ってきます」と力強く宣言。さらに、「その時まで、目を逸らしたり、ほかのアイドルのコンサートに行ったりすると、太平洋を僕の涙で埋めちゃうと思います!(笑)だから、もっとカッコよくなるPARK GUN WOOKを楽しみにしていてくださいね!」というコメントで笑わせ、「大好きです、ZEROSE!」と指ハートを向けた。

 全員のあいさつを終えると、この日最後のVCRが流れ、いよいよラストナンバーへ。 「時間を超えて、約束してあの場所で、また会おう」というメッセージに続いて届けられたのは、『RE-FLOW』収録の最新曲「Running to Future」。この曲ではメンバーたっての希望により、ファンが点灯させたスマートフォンのライトが会場を照らした。思いを歌にのせて届けるが、なかには涙を堪えきれず座り込んでしまうメンバーの姿も。曲が終わると、全員でステージを歩きながら客席を見渡し、ファン一人ひとりを抱きしめるように両手を広げてエアハグを送ったり、目を合わせて手を振ったりと、名残を惜しんでいた。

 SUNG HAN BINは「3、5、7階も見えるから、手を振ってください」と声をかけ、上階席へも大きく手を振った。客席を明るくし、ペンライトではなくスマートフォンのライトをリクエストしたのは、ZEROSEの姿をしっかり目に焼き付けたかったからかもしれない。別れを惜しむ会場に、青い花びらのように降り注ぐコンフェッティには、メンバーによる手書きのメッセージが記されていた。

 いよいよ舞台を去る時間になると、9人で手を取り合い、深く一礼を。そして、韓国語で“家”を意味する「Z1B(ジプ)」と書かれた青いローズがあしらわれた家屋の中へと入っていった。「本当に大好き!」と手を振り続け、涙をこらえるように空を仰ぐメンバーも。床に寝そべり、降りていく幕の隙間からZEROSEをのぞき込もうとするその姿からは、少しでも長く時間を共有したいという切なる思いが伝わってきた。

 メンバーの姿が見えなくなると、温かい拍手に包まれた会場内。スクリーンには、星降る地に立つ「青いローズの家」が映し出されていた。その灯りは消えることなく輝き続けている。時間を超えて帰ってくる場所。ZEROBASEONEという“家”。9人とZEROSEがいる場所こそがHOME。そんなメッセージを伝えているかのようだった。

 こうして幕を閉じた、約3時間にわたるアンコールコンサート。閉幕後、場内にはZEROSEによる大きなアンコールの声が響き渡り、公演終了のアナウンスが流れたあとも、その声はしばらく鳴り止むことはなかった。
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