受賞理由では「24年にデビュー55周年を迎えられた細野氏は、常に最前線にたって、日本のポップシーン、そして世界の音楽シーンの転換点を開拓してこられました。優れた作品を創造された事はもちろんの事、その活動の数々が日本の、そして世界の音楽・文化に及ぼした影響は計り知れません。アーティストとしての領域を超え、世界に誇る音楽世界の総合プロデュースを達成された偉大ななプロデューサーです」と紹介。
続けて「「はっぴいえんど」では、日本語ロックの先駆けを果たし、後に続くミュージシャンの多くが多大な影響をうけ続けています。「イエロー・マジック・オーケストラ(YMO) 」では、まだ創成期のコンピューターを駆使したテクノポップで世界中の音楽シーンを転換させるほどの影響力を及ぼし、音楽だけではなく、ファッションリーダーとしても当時の先鋭的な若者文化のアイコンとして社会的ブームを巻き起こしました」と伝えた。
その上で「また、プロデューサー、アレンジャーとして、当時在籍されたアルファレコードを中心に、荒井由実(松任谷由実)をはじめとするニューミュージック、シティポップシーンを開拓。作家としても、松田聖子、中森明菜、山下久美来など、多くのアーティストに楽曲を提供して、歌謡曲界にも新しい風をもたらしました。それらの音楽はシティポップと呼ばれ、近年アメリカを中心に再認識されて、日本発の音楽ジャンルとして今後の更なる展開が期待されている事は皆さんご承知のとおりです。現在においても、ワールドミュージック、アンビエント、エレクトロニカなど常に新しい音楽を探求、実験し続け、多くのアーティストの尊敬を集めておられます。日本が世界に誇る総合音楽プロデューサーとして、ここに、第21回渡辺晋賞を贈ります」と記している。
細野は「本当に光栄です。賞をもらうなんて滅多にないことですから、正直まだ慣れませんね。
授賞式の途中、細野と親交の深い菅田将暉が祝福に駆けつける場面も。久々の再会に、細野は「(式を)こじんまりやりたかったけれど、こうして会えて嬉しい」と照れ混じりに喜びを口にした。トーク中、菅田は細野のプロデューサーとしての原点に触れ、YMO結成当時に細野が記した活動計画ノートのエピソードを披露。メンバーへの展望や高い目標が手書きで綴られたそのノートに「手書きの愛情とプロデュース能力を感じた」と感銘を伝えると、細野は「(メンバーの)坂本龍一くんがなかなか入ってくれなくてね」と当時を懐かしむ場面も。最後は互いにエールを送り合い、会場は温かな拍手に包まれていた。

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