9人組グループ・Snow Man佐久間大介が初の単独主演を務める映画『スペシャルズ』がきょう6日公開された。初主演の喜びとともに語られたのは、内田英治監督への信頼と恩返しの思いだった。
映像芝居の奥深さに目覚めた瞬間から、ダンスやアクションの裏側まで、佐久間の進化に迫った。

 本作は、年齢も性格もバラバラな“孤高のプロの殺し屋たち”が、裏社会のトップ・本条会のクセ者親分が必ず訪れるダンス大会での暗殺をもくろみ、チームを組んで大会の出場を目指す物語。経験ゼロ、協調性ゼロ、やる気もゼロなデコボコ即席チームが本気のダンスに挑むといった、先の読めないオリジナルならではのストーリーを展開する。

 『ミッドナイトスワン』の内田英治原案・脚本・監督による完全オリジナル作品。佐久間と内田監督は『マッチング』以来の再タッグ。共演には、椎名桔平、中本悠太(NCT)、青柳翔小沢仁志らがそろった。

■初主演の覚悟と監督との信頼 映画で知ったリアル

――単独初主演と聞いたときの率直な感想を教えてください。

佐久間:最初に聞いたときは素直にうれしかったのと、何より内田監督の作品で主演というのがうれしかったです。僕の中で、映画のお芝居の楽しさを教えてくれたのは内田監督だったので。だからめちゃくちゃ盛り上げたいなと思っています。

――3作目となる内田監督とのタッグはいかがですか?

佐久間:ありがたいです。監督も、僕のこういう面をもっと見たいとか、もっといろんな人に見てほしいという思いを持ってくださっていて、いろんな作品にキャスティングしてくださって。
僕の可能性をすごく感じてくださっているというのが、まず何よりうれしい。一緒に作品を撮っていて、熱量や緻密さみたいなものにすごく刺激を受けるので、すごく楽しい現場だなって思っています。これからも監督に何かもっと恩返ししたいなって気持ちが大きいですね。

――「映画のお芝居の楽しさを教えてくれた」とのことですが、どういう部分で演技の楽しさや深みを教わったんでしょうか。

佐久間:映画『マッチング』のときに、まず「この役、俺に来るんだ」ということにびっくりして、「おもしろいな、その感性」って惹かれたんです。それまでに舞台やドラマに出て思っていたのが、ドラマの演技って結構舞台寄りで激しいんですよね。大きな声を出したり、表現がちょっとコメディタッチになったりとか。

でも映画ではよりリアルを求めていて、「こんなに声ちっちゃくて大丈夫なの?」というくらいで演じて、「全然大丈夫」って言われても「本当かな?全然土屋太鳳ちゃんが聞き取れないくらいの声量だな、大丈夫かな?」と不安だったんです。でも監督がOKを出しているってことはいいんだな、信頼するしかないと思ってやっていました。

その中で監督は「映画って嘘つけないんだよ」っていう話をされていました。「大スクリーンででかい音響で観て、世界観に集中するじゃん。映画館ではすぐバレるから嘘つけないんだよね」というのを聞いて、より「おもしろいな」って。
本物でいたいからこそ試されているなと思ってワクワクしたし、実際できあがったものがちゃんと伝わっているのを見て、「うわ、もっと映画に出たいな」って、そこで映画での演技の楽しさを教えてくれたのは監督だなって自覚しました。

――スクリーンを通して見たときに、自分ってこんな表情するんだとか、こんなふうになってたんだみたいな発見はありましたか?

佐久間:もともと、意外と自分のことは俯瞰で見られるんです。動きだったり、表情だったり、こういう感じになっているだろうなというものがあるので、自分の中では的を射ていた感じではありました。

でも、『マッチング』のときの「3日寝てない目をして」という演出もそうですけど、内田監督は目の表現を大事にしていて、いろんな役者さんにもディレクションするときに目の話をしているんです。目の表現が伝えることも多くて、例えば、何かしゃべっているときに目がブレてしまうと意味が出ちゃうとか、目が乾燥してうるうるしちゃったことに意味出ちゃうとか、そういう細かいところまで意識していたんだなというのは、自分の映像を観て学びになりました。

■真逆の役に挑み進化する グループ経験活かし提案も

――内田監督作品は、本作も含めて、心の葛藤や過去という点で、佐久間さんのパブリックイメージとのギャップがあります。子どもの頃は割と暗い部分もあったとも話されていますが、そういうところを引っ張ってきて作り出されているのか、何かもっと違う自分を作っている感覚なのか…。

佐久間:どちらかというと真逆のキャラクターなので、想像しやすいんです。だから最初は想像で作っていたんですけど、監督に「もっと演技がうまくなりたいんです」と相談したときにワークショップを開いてくださって。ワークショップと言ってもたくさん演技をするわけではなくて、演技の起源や、大衆演劇とかどういう演技があるのかを教えてくれる会だったんですけど、そのときに感情の持っていき方とかを学びました。作り出すのもアリなんだけど、自分の経験から出した方が説得力があるというのを教えてもらって、キャラクターと自分の気持ちでフォーカスを置き換えることを意識するようになりました。

――今回の演出で印象的だったことや、佐久間さんからアイデアを出したことはありますか?

佐久間:印象的だったのは、アニメ業界っぽく言うと“メタ”なシーン。
サングラスをかけて5人と明香で歩いてみたり、踊ったり、歌ってみたり。映画でカメラ目線って基本的にはないじゃないですか。それを「何?カメラ目線でのダンス?」みたいな、ああいうシーンはありなんだって思いました。内田監督の作品は特にシリアスが多いし、エグい表現が持ち味でもある中で、初めてのギャグ作品だと内田監督も言っていて、僕もその中で新しいものをやっている感覚があったので、楽しかったですね。

ダンスシーンでは、僕からakaneさんに「もっとこういうのはどうですか?」と案を出させていただいて、それを採用していただくということもありました。5人で踊るとなると、(用意された)構成の中で難しい移動とかが絶対生まれるんですよ。そこを「じゃあ僕こうするんで、そしたらもっと小沢の兄貴が早く動ける」とか。グループ仕事には慣れているので、Snow Manでのグループのパフォーマンスで感じているもっとやりやすくできる方法があれば提案させてもらいました。

――ガンアクションもかっこよかったです。どんな準備で臨まれたんですか?

佐久間:(ダイヤは)伝説の元殺し屋というぐらいなので、銃を扱うことが当たり前の世界にいる子だと思うんです。動きに説得力が必要だなと思って、元々持っていたサバゲーとかで使うようなモデルガンを家の中でずっと持ち歩いていました。握って構えるスピードだったりとか、向きだったりとか、銃口が下がっていたら当たらない、上がりすぎても当たらないよな、みたいなことを意識して…というのをやっていましたね。
アクションは好きで、自信もあるので、これからも挑戦していきたいなと思います。
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