2006年に「SAKURA」でデビューし、20周年を迎えたいきものがかりが、14日、15日の2日にわたって自身初主催フェス『超いきものがかりフェス デビュー20周年だよ!!~ありがとうって伝えたくて~』を千葉・LaLa arena TOKYO-BAYで開催した。

 迎えた1日目。
入場する観客たちをDJダイノジ・大谷ノブ彦がオープニングパフォーマンスで出迎えた。ラジオ体操や「J-POPヒットメドレー」で会場を盛り上げ「今日一日、最高に盛り上がってください!」とコメントするとオープニングアクトを見事に務めあげた。

 会場が暗転すると、8ビットのかわいらしいアニメーションのオープニングVTRが流れる。VTRが終わるといきものがかりが自転車で登場し、ステージに到着した2人が声をそろえて開会宣言しようとすると「ちょっと待った!」という声が。小さい三輪車に乗ったナインティナイン・岡村隆史がステージにサプライズ登場し、会場から笑いが起きた。トークで会場を盛り上げたあと、改めて3人で「超いきものがかりフェス スタート!」と開会宣言した。

 1日目のトップバッターを飾ったのは上白石萌音。1曲目はいきものがかり・水野良樹が楽曲提供した「まぶしい」を披露。「いきものがかりファン歴17年です。私は最も幸運に恵まれたファンの1人と言えます。今日は大好きな2人に愛と感謝を込めて一生懸命歌います!」とコメント。また、上白石のライブ演出をきっかけにいきものがかりのライブでも取り入れられた”消灯式”を再演することに。
上白石が「消灯」という掛け声のあとに、ろうそくの火を消すように息を吹くと会場のペンライトが徐々に消えていった。暗くなった会場の中で「奇跡のようなこと」などを披露。最後にいきものがかりの水野良樹が楽曲提供した「夜明けをくちずさめたら」を歌唱し、優しい歌声で会場を包み込んだ。

 「みなさん、こんにちは!」という声とともにサプライズMCとしてステージにベッキーが登場。上白石萌音、アイナ・ジ・エンド、JUJU、いきものがかり・吉岡聖恵を呼び込み、トークを展開した。”聖恵ちゃんのここが好き”では、アイナが「ダンスパフォーマンスがないのにリハーサルでも動きやすい服装なところが好き」、上白石が「歌っているときのえくぼが好き」などと発表する中で、「歌っているときの声が好きだけど、様子のおかしいところも好き」とJUJUがコメント。会場中から笑いが起きた。

 次に登場したのはアイナ。ヒット曲「革命道中」をパフォーマンスすると唯一無二の歌声で会場から大歓声が湧きあがった。「ZOKINGDOG」の曲中MCでは「品があってパワフルないきものがかりの2人。今日を迎えるために気合入れてセルフジェルネイルしてきました!」とアイナらしいトークで会場を盛り上げた。「いきものがかり meets」でコラボレーションした「じょいふる」も披露するなど多彩なパフォーマンスを見せた。


 代表曲「ガラナ」のパフォーマンスで登場したスキマスイッチの2人は、その歌声と演奏で観客を魅了。MCでは「スキマフェスに出てもらった恩返しで今日は来ました。同じように長く活動している同志のような気持ちです」といきものがかりの2人に対して思いを語る一幕も。いきものがかりのデビューと重なる2006年3月にリリースされた「ボクノート」や3月11日にリリースしたばかりの「いきものがかり meets 2」から「じょいふる」の初パフォーマンスなどで会場を大いに盛り上げた。

 再びベッキーが登場すると槇原敬之、スキマスイッチ、水野とともにトークを展開した。トークテーマ”水野くんのココが好き”で、スキマスイッチ・大橋卓弥は「まとめるのが上手で、僕らのほうが精神年齢が下な気がするくらい落ち着いてるんですよ。そこが嫌いなところです」と回答し、笑いを誘った。次のトークテーマは”水野くんに今後やってほしいこと”。槇原が「LINEを交換してほしい」と答えると、すでに交換していたことが判明。それぞれとの親交の深さが伺える一幕となった。

 名曲「やさしさで溢れるように」を情感込めて歌い上げ、一気に観客の心を掴んだJUJU。“JUJUメドレー”として「ラストシーン」「この夜を止めてよ」「明日がくるなら」など名曲の数々をノンストップでパフォーマンスした。
MCでは「オリジナル楽曲と同じくらいカヴァーというものを大事にしていて」と、「SAKURA」カバーで参加した「いきものがかり meets 2」にも触れつつ、カバーへの想いを語った。次に歌唱した「Superstar」は18日にリリースとなるカバーアルバムに収録される楽曲で、JUJUらしいムーディーな歌声で観客を魅了した。

 幕間の休憩に出口に向かう観客の足を止めたのは「輝く!日本歌謡レコードゴールデン音楽ポップスミュージック大賞受賞作を発表します」というナレーション。架空の賞の受賞作として紹介された「多目的スペースのバラード」は作曲を水野が、作詞をバカリズムが手がけた楽曲である。荘厳なBGMがかかる中、水野とともにバカリズムが会場に登場した。バカリズムらしいコメントで笑いを誘ったあと、2人で「多目的スペースのバラード」を歌唱。ユーモアあふれるコラボレーションステージとなった。

 続いて登場したのは槇原。「もう恋なんてしない」や25日に配信リリースとなる新曲「夢でよかった」などを披露した。MCでは「20年間、音楽をやっていくって並大抵のことではないんです。20年も素敵な音楽を届け続けたいきものがかりに、もう一度おめでとうって言おうじゃないですか」と観客とともにいきものがかりのデビュー20周年を祝った。いきものがかり、本間昭光、トオミヨウとともに「YELL」を豪華コラボレーションする一幕もあり、贅沢なステージで会場を盛り上げた。


 トリでステージに登場したいきものがかりは、「こんな幸せな日あっていいのかな」としみじみ1日を振り返った。コラボレーションパートでは、アイナと「コイスルオトメ」を、JUJUと「SAKURA」を、上白石と「帰りたくなったよ」を、スキマスイッチとの「風が吹いている」をパフォーマンスした。その後、いきものがかりの2人で「気まぐれロマンティック」「ブルーバード」「うるわしきひと」「じょいふる」を立て続けに披露すると観客のボルテージは一気に最高潮に。「タユムコトナキナガレノナカデ」を演奏しパフォーマンスを終えた。

 改めて今日の出演アーティストの面々が登場。観客との写真撮影のあと全員であいさつをした。「本当に今日は幸せでした。3月15日でメジャーデビュー20周年を迎えますが、やること変わらないので、ひとつひとつ曲を作って、ライブをして続けていきたいと思っています。本当に今日はありがとうございました!」と感謝を伝え、初日が終演となった。

 いきものがかりデビュー20周年当日となる2日目も、DJダイノジのオープニングパフォーマンスから景気良くスタート。この日は事務所の後輩スベリィ・マーキュリーらとともに入場する観客を出迎えた。

 自転車に乗っていきものがかりが登場。
「今日でデビュー20周年です!」と話すと会場中からお祝いの歓声が上がった。開会宣言に移ろうとすると上裸にマントを羽織ったサプライズゲストのロバート・秋山竜次が乱入。会場中がどよめきに包まれた。ネタの披露などで大いに盛り上げたあとで観客と一緒に「超いきものがかりフェススタート!」と開会を宣言した。

 「ソナーレ」の弾き語りで登場したTOMOOは、きれいなアルトボイスを会場中に響かせた。MCでは中学進学で友達と離れ寂しい思いをしていた頃に、いきものがかりの「桜咲く物語」と「ライフアルバム」の楽曲を繰り返し聴いていたことを振り返り、「思い返すと当時からいきものがかりに支えられていたんだなと改めて実感しています」と話す一幕もあった。堂々としたパフォーマンスでこの日のトップバッターを務め上げた。

 幕間のトークコーナーにはサプライズゲストのSUPER EIGHT・村上信五が登場。wacci、TOMOO、いきものがかりとともに“いきものがかりのココが好き”をテーマにトークを展開した。TOMOOからは「いきものがかりさんの音楽はまるっと全部入っているカレーみたい、甘辛も安心も複雑さも奥行きもあるところ」などの回答があり、ほのぼのしたトークを繰り広げた。”いきものがかりにコレをやってほしい”というテーマでは、wacci・橋口洋平から「逆にコレやめてほしかったってことがあったんですけど」と言い始めると水野が橋口と歌った直後にSNSに「うちのボーカル。とても歌がうまいのかもしれない。
最近、よく思う」と投稿したことに苦言を呈し、笑いを誘った。

 次に登場したのはwacciの5人。「感情」「恋だろ」の2曲を演奏すると会場が一気に温かい空気に包まれた。「大丈夫」ではサビの”大丈夫”のフレーズに合わせて丸を作る観客たちの姿が見られた。終始wacciらしい温かいパフォーマンスで会場を盛り上げた。wacciがステージを降りようとすると水野が登場。橋口を呼び出し「いきものがかり meets」でコラボレーションした「笑顔」を2人だけで演奏することに。この日だけの特別なステージに会場からの大きな拍手が起こった。

 続いて登場したのは、秦 基博。1人でステージに上がり「在る」を弾き語りすると透明感ある歌声とやさしいギターサウンドで会場を包み込んだ。デビュー同期で同じく今年20周年を迎える秦はデビュー当初を振り返り「デビュー当時のツアーとかで一緒になることあったんですけど、大体トリをいきものがかりがやっていて。『KIRA★KIRA★TRAIN』で盛り上げているのを見て羨ましくて歯軋りしていました」とユーモアを交えて話した。最後に「シンクロ」「キミ、メグル、ボク」を歌い上げステージを締めくくった。

 「恋人」の歌い出しが響き渡ると舞台袖から姿を見せたのは鈴木雅之。続けて「違う、そうじゃない」を歌唱し、冒頭から名曲2曲のラインナップに会場は大盛り上がり。MCでは自身のキャリアを紹介しながら「ランナウェイ」「め組のひと」などをアカペラ披露し自己紹介する場面もあった。続けて、ステージに水野を呼び込むと水野が楽曲提供した「Canaria」「DADDY ! DADDY ! DO !」を2人でコラボレーション。水野も歌唱に参加しハーモニーを奏でた。最後に披露した「夢で逢えたら」では包み込むような甘い歌声で会場を虜にしてステージを終えた。

 先ほどまでのパフォーマンスの余韻を残す会場に流れ出すヒーリングミュージック。その正体はロバート秋山の「あやしくないから」という楽曲だ。客席アリーナ後方から登場したロバート秋山は「なんて流れで私をぶち込んだんだ、いきものがかり!」と文句を言いながらセンターステージへ。自身の持ち歌「TOKAKUKA」をパフォーマンスすると、会場から爆笑が巻き起こった。

 「夏色」の音源とともにステージに現れたゆずの2人は握手を交わして気合いを入れると観客にあいさつし、「いきものがかりの先輩としてこのフェスを、そしていきものがかりの20周年を盛り上げに来ました!」とコメント。「サヨナラバス」などを歌唱した。途中で北川悠仁が「よくここに辿り着いた。いつも腰の低い2人ですが、今日だけは胸を張ってほしい、自分たちを讃えてほしい」といきものがかりを労う場面もあった。2年前「いきものがかり meets」でコラボレーションした「YELL」の初パフォーマンスや「夏色」「栄光の架橋」ではいきものがかり吉岡のタンバリンで演奏する粋な演出。最後まで最大火力のパフォーマンスで後輩の20周年をお祝いした。

 2日にわたるお祭りを締めくくるいきものがかりのステージ。TOMOOと「茜色の約束」を、鈴木雅之と「帰りたくなったよ」をコラボレーション披露した。「気まぐれロマンティック」「ブルーバード」などの人気曲の数々をパフォーマンス。MCでは、結成のきっかけやデビュー日のことを振り返り「いろんな出会いと別れがあって、いろんな方々に支えられて、そんなに簡単に辿り着けるここではなかったと思っています」と感謝を伝え、代表曲「ありがとう」を披露した。

 パフォーマンスのあとで集合写真を撮影しようとするとロバート秋山がケーキを運びながら登場するサプライズ演出もあった。ゲストを送り出し、再び2人になると「20年ありがとう」と握手する2人。感極まって涙ぐむ吉岡の姿が印象的だった。最後にデビュー曲の「SAKURA」を結成当初の路上ライブのように2人だけで披露。多彩なアーティストを迎えた公演は2日間で2万人を動員し、大盛況のうちに幕を閉じた。
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