■『大和開発 presents RIZIN LANDMARK 13 in FUKUOKA』
(12日/マリンメッセ福岡)観客数1万4817人

 全12試合終了後に榊原信行CEOが今大会の総括、休憩時間にケージから復帰宣言した朝倉未来、そしてBreakingDownとの今後の関係性について語った。

――3年半ぶりとなった福岡大会を終えての感想は?

榊原CEO:3年半ぶりの福岡開催ということで、カード発表からチケット販売まで、正直「またたくさんのお客さんに来ていただけるのか」という不安もありながらのスタートでした。しかし、今日の会場の熱を目の当たりにして、九州の皆さんが待ってくれていたことを実感でき、非常に光栄でした。素晴らしいイベントになったことに感謝したいですし、冠スポンサーの大和開発様、九州朝日放送の皆様をはじめ、PRにご協力いただいた方々にお礼を申し上げます。

――今年のテーマである「RIZIN vs.世界」の手応えは?

榊原CEO:自国の選手が勝った時の会場が一体となる爆発力は、「対世界」という構図だからこそ起きるもので、すさまじいものになります。今回もファンの多くは久保優太選手のビッグアップセット、日本の強さを見せてほしいという思いがあったはずです。ただ、イベントとしては、シェイドゥラエフが圧勝する姿を見て、どこか「スカッとしなかったな」という感覚が残ったかもしれません。しかし、この悶々とした気持ちが次のイベントへの期待につながりますし、日本人の選手の中からスーパースターへの切符を掴む者が出てくることを期待したいです。

――圧倒的な強さを見せたシェイドゥラエフ選手についてはどう評価していますか?

榊原CEO:彼は19勝無敗で、UFCやPFLといった世界のトッププロモーションに移ってもトップに登り詰める可能性を感じさせます。いち格闘技ファンとしてどこまで行けるのか見てみたいと思うほど、完成度が高く隙のない戦いでした。

――サバテロvs.後藤丈治戦は?

榊原CEO: 勝ったサバテロには「極めろよ」と言いたいです。あの戦い方は日本のファンもプロモーターである私も「是」としません。勝てばいいというなら他の団体へ行ってくれ、というのが本音です。RIZINのチャンピオンとして主張するなら、ファンの期待を超えるフィニッシュを見せる必要があります。一方で後藤選手に関しては、サバテロ対策としての工夫が今日の試合からは見えなかったのが残念でした。しっかり精進して戻ってきてほしいです。

――その他の試合について

榊原CEO:堀江圭功選手がパトリッキー・ピットブル相手に判定でギリギリ勝利を掴んだことは素晴らしかったです。(萩原)京平については、相手の2kgオーバーもあり集中力が欠けていたのか、本来の持ち味が出せずに本本人も落ち込んでいるようです。あとで本人と話してみます。福田龍彌選手とテミロフ選手の試合は、真剣の抜き合いのようなスリリングな素晴らしい試合でしたが、福田選手がああいう形で倒れるのは衝撃的でした。今は病院での結果を待っています。テミロフの活躍で、フライ級にまた面白い駒が増えたなと感じています。

――伊沢星花選手のベルト返上という大きなニュースもありました。

榊原CEO:彼女が覚悟を持って下した決断をリスペクトしています。彼女が復活するまでの間、年内にはスーパーアトム級の新王者を決める流れを作りたいと考えているので、これは他の女子選手にとって大きなチャンスになるでしょう。出産を経て、また彼女が挑戦者として戻ってくる日を楽しみに待ちたいと思います。

――神龍誠選手の圧勝については?

榊原CEO:彼の成長を強く感じました。堀口恭司選手も手こずったズールー選手を難なく一本で仕留めた姿は、6月6日の仙台大会での扇久保博正選手との一戦に大きな期待を抱かせます。地元・仙台で世代交代というドラマチックなことが起きる予感がしています。

――メインのシェイドゥラエフ選手の次戦について、他団体の王者の名前も出ていましたが?

榊原CEO:本人がそう言うのも仕方ないレベルですね。今のRIZINの中で次に誰かと言われると難しい。クレベルや秋元強真が今後どう切符を掴むかによりますが、シェイドゥラエフが突き抜けすぎている印象です。彼はより強い相手を求めており、UFCがすぐに出してくるとは思いませんが、関係性のあるPFLの王者をRIZINに呼んで戦わせることなどは検討できるかもしれません。

――朝倉未来選手の復帰次期や、ケージ内でのBreakingDownの6月大会の宣伝については?

榊原CEO:未来とは具体的な日程を含め、復活に向けて話ができていますので、近々発表できるでしょう。BreakingDownの宣伝に関しては、せっかく1万4000人も入っている会場なので、アナウンスする機会を作りました。団体同士が交わることは難しいですが、「芦澤(竜誠)の仇は俺が討つ」という気概を持ってBreakingDownに乗り込んでいく選手がいてもいいと思っています。

――芦澤選手の今後については?

榊原CEO:彼のファイターとしての決断、潔さは美しいと感じました。本人も初めてファンの声援の大きさに気づかされたと言っていましたし、彼が復活の準備を整えた時には、またその機会を提供したいと考えています。

――ジェームズ・ギャラガー相手に一本勝ちした摩嶋一整選手の人気をどう捉えていますか? また伊澤選手の妊娠報告と(対戦相手候補の)クジュティナのキャスティングはどちらが先でしたか?

榊原CEO:摩嶋選手を忘れていました(笑)。彼は仕事をしながら格闘技を極めるという「等身大のヒーロー」としての彼の生き様が支持されていていることは、うれしく思います。思いがあって日々精進していることで、できないことはない。“為せば成る”を体現している姿に頭が下がる。
伊澤選手の報告は、クジュティナにオファーした後でした。クジュティナは本来、伊澤への挑戦者候補として招聘したものですが、結果として彼女も含めた新王者争いのドラマを今年しっかり紡いでいきたいと思っています。

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