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 3列席の中央部にある席に間仕切りを設けることで、通常の1.5倍の席空間が使用できる、東海道・山陽新幹線の「S Work Pシート」。体重110kgの巨漢記者が身をもって使い心地を体験しました。


■ 1.5人分スペースの快適さは予想以上、「肩身の狭さ」から解放される

 「S Work Pシート」とは、東海道・山陽新幹線のビジネス客向け車両「S Work 車両」の一部に設置されているもの。予約時、普通車指定席料金に2000円の特別料金をプラスすることで利用できます。


 今回、記者は大阪への取材の道中、東京駅から新大阪駅まで利用しました。


 「S Work 車両」に設定されるのは、東海道・山陽新幹線の16両編成車両の7号車部分。「S Work Pシート」は同車両の3列席中、10席分限定で設定されています。


1.5人分の席を利用できる新幹線「S Work Pシート」100kg超の巨漢でも快適
S Work Pシート


 指定された席には、3列席の中央部分に間仕切りが備え付けられており、1人で1.5人分のスペースが利用可能です。


1.5人分の席を利用できる新幹線「S Work Pシート」100kg超の巨漢でも快適
S Work Pシート


1.5人分の席を利用できる新幹線「S Work Pシート」100kg超の巨漢でも快適
S Work Pシート


 これまで大きな体格ゆえ、周囲に対する圧迫感を与えてしまうのではないかという悩みを抱えていた記者。実際に少なからず軋轢が生じてしまうこともありました。


 でも「S Work Pシート」ならば、そんな不安も一切不要。文字通りの「肩身の狭さ」から解放されることがこんなに嬉しいとは思いませんでした。


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 座席の前にあるテーブルはパソコンを乗せやすい角度に調整されており、一般席のように、背中を丸めてかぶりつくような姿勢をとる必要もありません。


1.5人分の席を利用できる新幹線「S Work Pシート」100kg超の巨漢でも快適
パソコンを利用しやすいように調節されたテーブル


 また、N700S車両では、すべての座席にコンセントを設置。その他の車両では、窓側と最前部、最後部の座席に設置されています。

■ Web会議や通話もOK、N700S車両では通信容量2倍&時間無制限のWiFiが利用可能

1.5人分の席を利用できる新幹線「S Work Pシート」100kg超の巨漢でも快適
S Work車両ならではの独自サービスも充実


 「S Work Pシート」が設けられている「S Work 車両」は、ビジネス利用を前提とした車両。通常、車両デッキで行うよう伝えられる通話やWeb会議なども、常識の範囲内でOKとアナウンスされています。


 もっとも、パソコンの打鍵音や声量、機密情報の扱いなど、配慮はそれ相応に必要。JR東海のサイトでは、「最低限の作業音は”お互い様”として許容いただきご利用ください」と呼びかけています。


 さらに、「S Work 車両」ならではの特別サービスもいろいろ。


 新幹線の車内WiFi「Shinkansen Free Wi-Fi」では利用時間に制限が設けられていますが、N700S車両の「S Work 車両」で利用できるWi-Fi「S Wi-Fi for Biz」では、通信容量が「Shinkansen Free Wi-Fi」の2倍。利用時間の制限もありません。


 座席のパンフレットに記載されたQRコードからアクセスできる「『S Work車両』ご利用者専用サイトでは、ビジネスやライフスタイル、学びに関するコンテンツが利用可能。


 さらに、東京~新大阪駅間の「のぞみ」「ひかり」では、乗務員に希望を伝えることで「おしぼり」のサービスも利用可能。まさに至れり尽くせりです。


 長い移動時間、できれば有効に活用したいもの。プラス2000円で快適な集中環境を手に入れられる「S Work Pシート」、選択肢としてあり寄りのあり、でした。


(天谷窓大)

Publisher By おたくま経済新聞 | Edited By 天谷窓大 | 記事元URL https://otakuma.net/archives/2025062203.html
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