日本で行われる大規模オフラインRTAイベント「RTA in Japan」は8月4日、「RTA in Japan Summer 2025」において、任天堂株式会社のゲームを利用しないことについて、その経緯を説明しました。
発表によると、法人による任天堂ゲームの利用には本来事前の許諾が必要だったにもかかわらず、それを行っていなかったことで「無許諾利用にあたる」と指摘を受けたと説明しています。
RTA(リアルタイムアタック)とは、ゲームを最速でクリアするためにプレイヤーが腕と知恵を競う競技形式のプレイスタイル。国内外のゲームファンの間でも年々注目度が高まっており、「RTA in Japan」はその代表格ともいえる存在です。
この夏開催される「RTA in Japan Summer 2025」では、例年通りRPGからホラーまで多彩なタイトルが揃うなか、「任天堂作品だけが一切含まれていない」点に、多くのゲーマーが違和感を抱いており、ネット上でもさまざまな憶測が飛び交っていました。
■ 任天堂側からの指摘を受け、見送る判断に 現在は協議中
こうした事態を受け、RTA in Japanの公式Xおよび公式サイトにて、その理由が今回明かされました。
これまで同団体はイベントの中で、任天堂作品を用いたプレイを実施していたものの、6月13日に任天堂株式会社から「法人による利用には事前の許諾が必要である」「これまでの利用は無許諾利用に該当する」との指摘を受けたとのこと。これを受け、現在は任天堂と協議を行っていると説明されています。
この対応により、今後はイベントごと・ゲームごとに個別に許諾申請を行い、許諾を受けた作品のみを採用する方針に変更されるとのこと。ただし、今回の「Summer 2025」については、すでに採用ゲームを発表するタイミングで明確な対応方針が固まっていなかったため、任天堂作品の利用を見送る判断に至ったとしています。
■ 今後は都度申請を行う方針 応募者へ謝罪の言葉も
RTA in Japanは、今後開催されるイベントについては都度、任天堂に事前申請を行い、許諾を得た上で使用する方針を明確にしました。また、今回の「Summer 2025」において任天堂作品で応募した方々に向けて、「大変申し訳ございませんでした」と謝罪の言葉も綴られています。
「スーパーマリオ」「ゼルダの伝説」「星のカービィ」など、これまで数々の名プレイを生み出してきた任天堂タイトルのRTAが今年の夏に見られないのは、ファンにとっても大きな寂しさが残ります。
しかし一方で、「今後は事前に許諾を得られれば使用可能」という指針が示された今、早ければ年末の次回イベントで再びあの名シーンたちが帰ってくる可能性も十分にあるでしょう。
RTA in Japan Summer 2025は、8月9日から8月15日の1週間にわたり、東京都千代田区の「note place」にて開催。イベントはTwitchでのオンライン配信も予定されています。
RTA in Japan における任天堂株式会社のゲームの利用に関するお知らせ|RTA in Japan https://t.co/Zf7qrShyiT
— RTA in Japan (@RTAinJapan) August 4, 2025
<参考・引用>
RTA in Japan(@RTAinJapan)
RTA in Japan公式HP「RTA in Japan における任天堂株式会社のゲームの利用に関するお知らせ」
(山口弘剛)
Publisher By おたくま経済新聞 | Edited By 山口 弘剛 | 記事元URL https://otakuma.net/archives/2025080505.html