米OpenAIが開発する対話型AI「ChatGPT」の人気が、再び急上昇しています。
ChatGPTのプロダクト責任者であるNick Turley氏は、8月5日(日本時間)にX(旧Twitter)を通じて、ChatGPTの週間アクティブユーザー数が今週中にも7億人に到達する見通しであると発表しました。
この数字は、今年3月末時点での5億人からわずか4か月で約2億人増加したことになり、前年比ではおよそ4倍という驚異的な成長を示しています。
Turley氏は投稿の中で「日々、世界中の個人やチームが、学び、創造し、より困難な課題の解決に取り組んでいる」と述べ、ChatGPTが多様なシーンで活用されている現状に言及。「今週は大きな週になる。ChatGPTをより役立つものにし、すべての人がAIの恩恵を受けられるよう、私たちの使命を実現してくれているチームに感謝しています」と、チームへの感謝も述べています。
ChatGPTは2022年11月末に公開され、わずか5日で100万人を突破。スイスの銀行UBSがSimilarwebのデータをもとに分析したレポートによれば、2023年1月には月間アクティブユーザーが1億人に達したと推定。Webサービスを紹介するElfsightによると、2024年1月には週間アクティブユーザーが2億人、同年12月には3億人に到達したとされており、ChatGPTは世界最大級の対話型AIプラットフォームへと進化を続けています。
さらに2024年5月には、OpenAIが音声・画像・テキストを統合処理する最新モデル「GPT‑4o(Omni)」を導入。これによりChatGPTは完全なマルチモーダルAIとして進化し、画像解析や音声会話といった機能も徐々に一般ユーザーの間で利用され始めています。
また、教育機関、企業、行政機関などでもChatGPTの導入が進み、業務効率化や創造的支援ツールとしての活用事例も増加傾向にあります。一方で、利用拡大に伴い、情報の信頼性や著作権、プライバシーなどに関する課題も引き続き注目されており、OpenAIを含む業界全体が持続的かつ倫理的なAIの運用を模索しています。
なお、Turley氏が述べた「今週は大きな週になる(Big week ahead.)」という一文は、英語圏でよく使われる慣用表現であり、未来の展開や転機を暗示するものです。今回は、週間アクティブユーザー数が初めて7億人に達する見込みであることが、社内外にとって大きな節目となる可能性を示唆しているとみられますが、新機能や発表が控えているサインである可能性も否定できません。
今後もChatGPTの進化とユーザー数の伸びに、引き続き注目が集まりそうです。
This week, ChatGPT is on track to reach 700M weekly active users — up from 500M at the end of March and 4× since last year. Every day, people and teams are learning, creating, and solving harder problems. Big week ahead. Grateful to the team for making ChatGPT more useful and…
— Nick Turley (@nickaturley) August 4, 2025
<参考・引用>
Nick Turley(@nickaturley)
OpenAI「GPT-4o が登場」(2024年5月13日)
elfsight「ChatGPT Usage: Statistics and Facts」
Reuters「ChatGPT sets record for fastest-growing user base – analyst note」(2023年2月1日)