世界に誇れる日本の文化「俳句」と、世界に誇りづらい日本の文化「HENTAI」。両者が見事に融合したゲームが誕生しました。
ゲームクリエイターの「りでる」さんがXで発表した新作「性癖俳句」が「欲しすぎます!」「ベロベロに酔ったときにやりたい」などと注目を集めています。
■ 自分だけの五七五を詠んで、目指せ「性癖俳聖」!
「性癖俳句」は5文字あるいは7文字の「性癖」が書かれた札を引き、それらを組み合わせて自分だけの五七五を詠んでいき、その“良さ”で勝敗を競うというシンプルなゲーム。勝者は「性癖俳聖」と呼ばれるそうです。呼ばれたいですね。

本作はBOOTHにて購入が可能で、実際に札を手にとって遊べるパッケージ版と、TRPGオンラインセッションサービス「ココフォリア」で使用できるオンラインデータ版の2種類を展開。また拡張パックとして五七五七七の「性癖短歌」も用意されています。

価格は「性癖俳句」がパッケージ版1500円、データ版が1400円。「性癖短歌」はパッケージ版が1300円、データ版は「性癖俳句」とのセットで1919円です。こだわりの価格設定。
なお「性癖俳句」「性癖短歌」ともにパッケージ版はすでに完売。りでるさんによると、急ぎ増刷をかけている最中とのことです。

本作のプレイ人数は3~6人で、1ゲームあたりの所要時間は20~30分程度。札は全部で54枚が用意され、内2枚含まれるジョーカー的なカードを引くと52種もの性癖が収録されています。
商品画像や公式PVを見ると、収録性癖は「団地妻」「マイクロビキニ」「裸エプロン」などなんとなく誰もが分かるものから、「感覚遮断」「ビデオレター」「モブおじさん」といった、エロの深淵に片足を突っ込んでいないと分からないものまで、多種多様。老若(※18歳以上)男女あらゆる人の性癖がカバーされているようですね。ありがたい。

りでるさんの告知投稿には、9万件を超すいいねが寄せられ、紳士淑女の方々から「欲しすぎます!」「ベロベロに酔ったときにやりたい」「くっっっっっそ欲しい」という声が相次いでいます。
このあまりに楽しそうなゲームについて、りでるさんと共同制作者の峰さんに詳しくお話をうかがってみました。
■ 性癖を5文字・7文字でまとめるのに苦戦「かなり没になり、血涙を流した」
―― 「性癖俳句」について、簡単にルールをお聞かせください
<りでるさん>
まずプレイヤー間で「親」を決めます。次に親以外が句を詠みます。親は、他のプレイヤーが詠んだ句の中で最もいいと思ったものを選びます。選ばれた人には得点が入ります。
これを全員が親を担当するまで繰り返し、最も得点の多い人が性癖俳聖(勝ち)になる……というのが基本的なルールです。
―― 性癖俳聖……どうしてこのゲームを作ろうと思ったのでしょうか?
<りでるさん>
本作はカップルで作りました。彼女(峰)がSNSで淫語の五七五を詠んでいたのを見て、彼氏(りでる)が「これ、ゲームになるんじゃね?」と思ったのがきっかけです。
余談ですが、プロモーション映像の演者・ナレーターも彼女です。

―― ゲームには少なくとも54の性癖が収録されているかと思いますが、どういった基準・理由で選定されたのでしょうか?
<りでるさん>
性癖は基本的には彼女(峰)が発案しています。
そこから、ニッチ過ぎて知らない人が多そうな語、不快に思う人が多そうな語、他の単語と組み合わせにくい語をりでるが省いたり、よりインパクトのある語と入れ替えたりして、今の形に至ります(最終的には、だいたい彼女7:私3くらいの比率でしょうか)。
―― 性癖を選ぶ作業、めちゃくちゃ楽しそうですね(笑)
<りでるさん>
ちなみに、54枚の中にはジョーカー的なカードがあり、そのカードではどんな性癖を詠んでもよいので、実質的に性癖は無限大です。省いた性癖も今後さらなる拡張パックでカバーしたいとは考えています。
―― 何を詠んでもいいのはありがたい!!!ところで性癖を5文字あるいは7文字で表現するというのはかなり難しそうに感じますが、やはり大変だったでしょうか?
<りでるさん>
実は五文字かつ、他の性癖とうまくシナジーする淫語がなかなかなく、峰と二人でFANZAやPixiv、DLSiteをひたすら見漁りました。
<峰さん>
入れたい単語がたくさんあったのですが、かなり没になってしまい血涙を流しました。本来俳句に使う単語たちではないので、当たり前ながら選定は難しかったです。

―― それでもぱっと見ただけで王道から流行まで、さまざまな性癖がおさえられていて凄いです!
<峰さん>
皆さんの反応を見ていると「この性癖知らない」という声がちらほらあったので、これを機に新しい性癖に出会っていただいて……!もっと私好みのエロ漫画が増えて欲しいです!!
―― そのほか、「性癖俳句」を作るうえでこだわった点はありますか?
<りでるさん>
こだわった点はパッケージでしょうか。知人のデザイナーに依頼したのですが、その方は過去にエロ漫画の広告を手掛けていた経験がありました。
アバウトに「雅だけどエロくしてくれ」といった風に頼んだのですが、そこからセックスのジェスチャーを載せる案を出してきたとき「プロフェッショナルだ」と感動しました。
―― 確かに雅とエロスが融合したデザインですね(笑) パッケージ版はすでに在庫なしとなっていますが、今後追加販売される予定はあるのでしょうか?
<りでるさん>
現在、拡張パックの「性癖短歌」と合わせて急ぎ増刷をかけています。
想像以上に反響があり、もっと刷っておけばよかったと思っています。私も彼女も、会社員をしながら個人で作っているので、おそらく一度に供給できる数に限りがあるのですが、可能な限り欲しい方の手に届くようにしたいとは思っています。
―― お2人としては、この「性癖俳句」はどんな人同士・シチュエーションで遊んでほしいですか?
<りでるさん>
ゲームがゲームなので、まずは周囲の環境に注意し、同意の取れた相手と遊んでほしいです。そのうえで、酒を飲んで遊ぶとめちゃめちゃ楽しいので、ぜひ気の知れた仲間内で酔っぱらいながら遊んでもらえるとうれしいです。
<峰さん>
エロが得意な方にお楽しみ頂けたら嬉しいです!仲間内でやると本当に楽しいので、ぜひ仲良しメンバーでたくさん遊んでください。何回やっても新しい発見があるゲームになったと思います!既に遊んで下さった方もお見かけしました。本当にありがとうございます。パッケージ版、頑張って増産します。魔羅を長くしてお待ちください!
* * *
自らの性癖事情が顕になる「性癖俳句」は、仲間内でやれば盛り上がる上に仲が深まること間違いなし。ひょっとしたら意外な相手が同志だったりする可能性も……?
ゲームを繰り返していけば、あらゆる性癖に寛容な心を持つことができるようになるかもしれませんね。
なお、本ゲームは18歳未満の方は購入できません。
【発表】新作ボードゲーム「性癖俳句」を発売しました! 性癖俳句は、性癖ワードを組み合わせて自分だけのドスケベ五七五を作るパーティーゲームです。パッケージ版に加え、オンラインで遊べるココフォリア用データも同時発売! 目指せ、性癖俳聖! pic.twitter.com/bWYDwj9f7O
— りでる@性癖俳句 (@Wahoshiya) September 8, 2025
<記事化協力>
「りでる@性癖俳句」さん(@Wahoshiya)
「峰@性癖俳句」さん(@ao_mi)
(ヨシクラミク)
Publisher By おたくま経済新聞 | Edited By YoshikuraMiku | 記事元URL https://otakuma.net/archives/2025091202.html