お菓子の家……ならぬ「つまみの家」誕生 お酒が進むオトナの創...の画像はこちら >>


 「解体しながら飲む」が合言葉。童話でお馴染みの「お菓子の家」を、そのまま大人向けに置き換えたような、その名も「つまみの家」がXに登場しました。


 外観には生ハムにチーズ、ソーセージなどが用いられ、家の中には唐揚げがぎっしり詰まっているのだとか。まさに酒飲みが喜ぶラインナップとなっています。


■ きっかけは友人との会話から 「作るか飲むかしかない」

 投稿したのは、人形作家の藤本晶子さん。制作はミニチュア作家のぐるさんとの共同作業で、SNS上では「お菓子より断然こっちがいい!」「夢のつまみ建築」など、共感と羨望の声が相次ぎました。


 藤本さんによると、この建築が生まれたきっかけは友人との何気ないやり取りだったそう。「友達と遊ぼうってなった時に、『でも我らが遊ぶって作るか飲むかしかないで?』となって思いつきました」と語ります。


 作ることと飲むこと、どちらも好きな2人がたどり着いたのは、その融合。「作って飲む」という最強の遊び方でした。

■ 買い出しから完成まで6時間 素材は「居酒屋ひと通り」

 材料は、ちくわ、きゅうり、チーズ、フランスパン、ソーセージ、カルパス、大根、キャベツ、生ハムなど。どれも居酒屋メニューでおなじみの、つまみ界の主力選手たちです。


 藤本さんは「買い出しから完成まで6時間ぐらい」と話し、下準備から組み立て、盛り付けまで息ぴったりの共同作業で作り上げました。


 屋根には生ハムとスライスチーズを交互に並べ、壁はパンとソーセージでログハウス風に。庭には千切りキャベツの芝生、カルパスのベンチ、うずらと大根の住人たちが並びます。投稿ツリーにはぐるさんのタイムラプス動画もあり、その緻密な「建築過程」を見ることができます。

■ モットーは「食べてもおいしい!」 接着に苦労も

 「食べた時にちゃんとおいしい!をモットーにつくりました」と藤本さん。見た目のインパクトだけでなく、味にもこだわりが詰まっています。


 ただし課題もあったそうで、「お菓子の家のチョコのような接着剤が塩もので思いつかず、組み立てに苦労しました」と振り返ります。甘いもので固めるわけにはいかない、このおつまみ建築、まさに職人泣かせの一面です。

■ 完成後は「解体しながら飲む」も、まさかのちくわ地獄に

 完成後は、いよいよお待ちかねの竣工パーティー。その感想については「普通に美味しくいただきました、でもちくわ地獄でしたw」と笑う藤本さん。さらに「次作るならもっと精度あげれるなというのが感想です」と、すでに次回作の構想まで語ってくれました。


 すべてが食欲とユーモアに満ちた「つまみの家」。次にこの家の隣に建つのは、いったいどんなおつまみ建築でしょうか。夢と酒があれば、また新しい家が建つ日も近そうです。


<記事化協力>
藤本晶子かもしれないさん(@shoko_no_nakami)


(山口弘剛)

Publisher By おたくま経済新聞 | Edited By 山口 弘剛‌ | 記事元URL https://otakuma.net/archives/2025111301.html
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