アドビアプリが起動不能、告知不足にユーザーから不満の声 求め...の画像はこちら >>


 11月18日、Adobe Creative Cloudに関連する複数のアプリケーションが、Mac環境で突然起動できなくなるトラブルが発生しました。影響を受けたのは Illustrator、InDesign、Premiere Pro、Bridge、Camera Raw など。デザイン・映像制作の現場で広く使われるアプリが軒並み停止したことで、多くのユーザーに混乱が広がりました。


 今回のトラブルを受け、「アドビ カスタマー サポート」公式Xは18日午前10時42分に状況を報告し、調査を進めていると投稿。その後19日午前9時10分、「現在は復旧しております」「ご不便をおかけしましたことを、深くお詫び申し上げます」と謝罪しました。


■ Mac環境で次々と不具合 Adobe公式も緊急告知

 アドビが18日に公開した案内によると、Macユーザーからは「アプリが起動しない」「ファイル内容がうまく表示されない」「Premiere Pro/After Effectsで文字入力ができない」「Creative Cloudデスクトップアプリが開かない」といった多数の症状が寄せられていたとのこと。


 アドビコミュニティの公式ページ「【Mac】複数のアドビアプリケーションの動作の問題について」では、「2025年11月18日現在、Creative Cloud、Illustrator、InDesign、Premiere Pro、Bridge、Camera Rawなどの複数のアプリケーションにて起動できない、ファイルの内容がうまく表示されないなどの問題がMacをご利用のお客様環境から報告されております。※現在Windowsではこの問題の報告はありません」と説明。


 また、Premiere Proのトラブルページでは対策として、「一旦ネットワークをオフラインにしてから起動をお試しください」といった暫定対応が提示されていました。


 結局その日のうちに不具合は改善されず、トラブル発生から丸一日が経過した翌19日午前9時10分、ようやくアドビ側が「解消を確認」と発表。再ログインやCreative Cloud Desktopの再インストールを案内しつつ、「ご不便をおかけしましたことを、深くお詫び申し上げます」と謝罪しました。

■ ユーザーからは不満の声「仕事が止まった」「告知方法を改善して」

 しかし、復旧まで主要アプリが使えなかったことや、障害告知がSNSとコミュニティに限られていたことなどから、ユーザーの不満の声が続出。


 公式Xの投稿には、「マジで困った。インデザインもイラレも使えない。仕事にならない」「トラブルは仕方ない場合もあると思うが、連絡手段を検討してほしい」「今回の不具合がこちらの環境のせいだと思ってかなりの時間を費やしてしまった」といったコメントが寄せられるなど、問題解消後もなお波紋が広がっています。


 業界では、Adobe Creative Cloudは仕事の「インフラ」とも言える存在。それだけに、障害発生時の迅速な通知手段、状況共有、影響範囲の説明およびオフラインでの使用方法を周知するなど、今後の改善が求められています。


<参考・引用>
アドビ カスタマー サポート(@AdobeSupportJ)
アドビコミュニティ公式ページ


(山口弘剛)

Publisher By おたくま経済新聞 | Edited By 山口 弘剛‌ | 記事元URL https://otakuma.net/archives/2025111906.html
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