「切手貼り忘れ」相次ぐ、ドールショウが注意喚起 郵便離れの落...の画像はこちら >>


 メールやLINE、SNSでのやり取りが主流となり、物理的な「手紙」を出す機会が激減した現代。そんな時代を象徴するかのような出来事が、ドール(人形)愛好家たちの祭典「ドールショウ」の運営現場で発生し、話題となっています。


■ 事務局を悩ませる「切手の貼り忘れ」が増加傾向に

 事の発端は、ドールショウ事務局の公式Xでの投稿。


 「今回顕著なのですが、郵便に馴染みがなくなったためか切手を貼らずにポストに投函する事例がすでに4件発生しています」


 事務局に届く重要書類の中に、切手が貼られていない郵便物が複数混ざっていたというのです。これまでもイベントの度に1件程度はあったそうですが、今回はすでに4件。さらに「切手を貼っていないと思う」という自己申告の連絡も2件入っており、その数は増加傾向にあるようです。


 しかも、今回切手なしで投函されてしまったのは、イベントに出展するディーラー(販売者)が提出する「ディーラー申請書類」。代表者の連絡先や当日の参加者名、販売内容などが記されたものです。


 事務局によると、この書類に参加者名記載がないと、転売や不正入場を疑わざるを得ず、最悪の場合は参加を断らなければならないケースもあるとのこと。「正当なイベント参加の保証」とも言える極めて重要な書類です。


「切手貼り忘れ」相次ぐ、ドールショウが注意喚起 郵便離れの落とし穴
ドールショウ事務局の公式Xでの投稿

■ 背景には現代特有の郵便事情の変化か

 そんな大事な手続き書類であるにもかかわらず、なぜ切手の貼り忘れが増えているのでしょうか。事務局の推測によると、背景には現代特有の郵便事情の変化があるようです。


 まず挙げられるのが、郵便習慣の希薄化です。たしかに、ダイレクトメール等は届くものの、自分から封書を送る機会は激減しています。さらに「会社払い(料金後納)」の郵便物や、そもそも切手を貼らない「レターパック」の利用が増え、「自分で切手を買って貼る」という行為自体が意識から抜け落ちている可能性が考えられます。


 また、度重なる郵便料金の改定も一因かもしれません。「今の料金はいくらだっけ?」と迷い、「後で調べてから貼ろう」と封筒をカバンに入れたものの、そのことを忘れてうっかりポストへ投函してしまう……といったケース。


 確かに、「84円だっけ?110円だっけ?」と迷っているうちに、無意識に投函してしまうミスは、忙しい現代人ならあり得ない話ではないでしょう。

■ 事務局側が郵便局に出向いて対応

 こうした場合、本来であれば「料金不足」として差出人に返送されるところですが、昨今の郵便事情では返送・再送にどれだけ日数がかかるか読めません。イベント開催日が迫る中、書類が届かないリスクを避けるため、事務局側が郵便局まで出向き、やむなく未納分を立て替えて受け取る対応をとったとのことです。


 「今回は不在中に来たため、4回基地局まで受け取りに行き職員に頭を下げています」と事務局。運営業務で多忙な中、本来不要なはずの「郵便局通い」という作業が発生してしまいました。


 切手の貼り忘れは些細なミスに見えますが、受け取る側にとっては本来しなくてもいい負担を押しつけられることになります。本イベントの出展者に限らず、郵便習慣が希薄となっている点については、多くの人にとって他人事ではないでしょう。


 今回は事務局側の“善意”により料金を立て替える形(事後請求)で処理されましたが、取引先の相手によっては問題に発展しかねない事態。くれぐれも大事な書類を切手なしで投函してしまうことがないよう、投函前の確認を心がけたいところです。


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 そんな事務局側の奮闘もあり、準備が進められている「ドールショウ」。次回となる「ドールショウ77冬」は2月23日、東京都港区の「都立産業貿易センター浜松町館」2-5全館にて開催されます。


 開場は11時、閉場は15時30分。入場料は2000円(先行入場整理券は別途1000円)で、当日販売されるパンフレットを購入することで参加可能です。なお、中高生は在学証明の提示で割引が適用されるそうです。


 あらゆるジャンルのドールやドレス、小物が集まる日本最大級の人形専門展示即売会。詳細は公式サイトで公開されています。


<記事化協力>
ドールショウ事務局(@dollshowkousiki)


(山口弘剛)

Publisher By おたくま経済新聞 | Edited By 山口 弘剛‌ | 記事元URL https://otakuma.net/archives/2026021803.html
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