Metaが詐欺対策をアピール 被害拡大の後に問われる継続性と...の画像はこちら >>


 Metaは3月11日(米国時間)、詐欺行為への対応強化と利用者保護に向けた最新の取り組みを発表しました。


 著名人のなりすまし広告や投資詐欺、ロマンス詐欺などが長く問題視されるなか、昨年1年間で1億5900万件以上の詐欺広告を削除し、その92%を利用者からの報告前に対処したとしています。



 また、FacebookとInstagramでは、詐欺行為や詐欺的手法に関するポリシー違反コンテンツ5900万件以上を削除。これも、90%を事前に対応したといいます。


 日本国内でも2025年に、詐欺や不正行為に関するポリシー違反広告を100万件以上削除。92%以上を報告前に処理したとのことです。

■ 警察庁との連携で詐欺ネットワークに対応

 法執行機関との連携では、Metaと警察庁が、タイ王国警察のオンライン詐欺対策センター(ACSC)主催の第2回「合同摘発週間」の終了を発表しました。


 これは、東南アジアで活動するオンライン詐欺ネットワークを対象にした国際協力作戦です。Metaは関連する15万件以上のアカウントを停止したほか、警察庁からの情報提供を受け、さらに4500件のアカウントを停止したとしています。


 またMetaは、日本人女性を装って中高年男性らに接触するロマンス詐欺に関連し、FacebookとInstagram上の1万5000件超のアセット(アカウント、ページ、コンテンツ)を削除、無効化、または非公開化しました。


 2025年には、ミャンマーやラオス、カンボジアなどの詐欺拠点に関連するアカウント1090万件も削除したとしています。

■ AI活用や広告主認証の拡大も

 技術面では、「著名人やブランドのなりすまし」や「詐欺的なリンク、ドメインの偽装」を検出するため、AIの活用を強化しました。


 テキストや画像、文脈を分析し、高度かつ大規模に詐欺を検出できるシステムを構築。なりすましの発見能力を高めたほか、正規サイトを装った偽サイトへの誘導についても、能動的に検出し対処する仕組みを進めています。


 Facebookでは、不審な友達リクエストへの警告機能をテスト中です。Messengerでも、求人詐欺などを検知する警告表示の展開を今月より複数の国・地域で始めます。

日本での展開時期は未定です。


 このほかMetaは広告主認証も拡大し、2026年末までに認証済み広告主が広告収入の90%を占める状態を目指すとしました。身元偽装の抑止と透明性向上を通じ、詐欺対策を多層的に進める考えです。

■ 対策強化は前進も、問われるのは継続性

 Metaは今回、詐欺広告や関連アカウントの削除件数、法執行機関との連携、AIによる検出強化、広告主認証の拡大などを打ち出し、対策を一段と強める姿勢を示しました。被害拡大の防止に向けた取り組みとしては前進といえそうです。


 ただ一方で、著名人のなりすまし広告や投資詐欺、ロマンス詐欺などは、これまでFacebookやInstagram上で長く問題視されてきました。日本国内でも被害の深刻化が指摘されるなか、Metaの対応は後手に回っているとの批判が出ていたのも事実です。


 今回示された数字や新施策がどこまで効果を発揮するかは、今後の継続的かつ透明性のある運用ができるかにかかっています。利用者保護を本気で掲げるのであれば、「これだけ削除した」と示すだけでなく、被害を未然に防ぐ仕組みをどこまで定着させられるか、さらに詐欺師側の手口に先回りして対策を打ち続けられるかが問われます。


 Metaに対するユーザーからの視線は、今後も厳しいものが向けられそうです。


<参考・引用>
Meta「パートナーシップと新技術を通じた、詐欺対策と利用者保護へのMetaの取組み」

Publisher By おたくま経済新聞 | Edited By おたくま編集部 | 記事元URL https://otakuma.net/archives/2026031303.html
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