「日清のどん兵衛」シリーズから、発売50周年を記念した商品として「日清のどん兵衛 きつねうどん クラシック」と「日清のどん兵衛 天ぷらそば クラシック」が3月30日に発売されました。きつねうどんは東日本向け・西日本向けの2種類、天ぷらそばは全国で販売されます。
これは日清食品グループの研究所で発見されたという50年前のレシピをもとに、発売当時の味わいを再現した限定商品です。
鹿児島在住の筆者は、さっそく「きつねうどん」の西日本版と「天ぷらそば」を入手。今や国民的カップ麺となったどん兵衛が、この半世紀でどれほどの進化を遂げたのか、現在販売されているどん兵衛と実際に食べ比べてみました。
■ 新旧「きつねうどん」比較 麺に進化を感じる
まずは「きつねうどん」からの比較です。
ふたを開けてみると、現在のどん兵衛には粉末スープと彩り七味がセットで入っているのに対し、クラシック版は粉末スープのみというシンプルな構成になっています。
お湯を注ぐ前の麺を見比べると、現代版が太いストレート麺であるのに対し、クラシック版は現在よりも薄くて細いウェーブ麺であることがわかります。
また、メインの具材であるお揚げは、現代版のほうが若干厚みがあるように感じられます。食べる前から早くもいろいろな違いがありますね。
お湯を注いで5分。いざ実食してみると、まず、麺の違いが食感に大きく表れていました。現代版がモチモチとした食感なのに対し、クラシック版はつるっとしていて口の中ですぐに切れるような感覚があります。
つゆについては、西日本向けのクラシック版があっさりとした醤油ベースであるのに対し、現代版はそこにだしの旨みが加わり、より深みのある味わいに進化していることが確認できました。クラシック版も決して美味しくないわけではありませんが、現代版の洗練された味わいに、50年という歳月の積み重ねが感じられます。
そして、気になるお揚げについては、5分間の調理時間を経た後では大きさに明確な差はなく、味や食感にも大きな違いは感じられませんでした。しっかりスープを吸い込んでおり、どちらもふっくらおいしいです。
■ 新旧「天ぷらそば」比較 初期は「天ぷら先入れ」だった
続いて「天ぷらそば」の食べ比べです。
パッケージ内の小袋は、うどん同様にクラシック版が粉末スープのみであるのに対し、現代版は粉末スープ、七味、そして後乗せ用の天ぷらの構成となっています。
ここで驚かされたのが、クラシック版は初めから容器の中に天ぷらがセットされている「先入れ」仕様であるという点です。そうそう、確か初期はこうだった。ちなみに、どん兵衛の天ぷらが「後乗せ」になったのは1992年からだそうで、よりサックサクの食感が楽しめるように。今思い返しても画期的な発明と言えます。
また、調理時間にも明確な違いがありました。現代版のそばが熱湯3分であるのに対し、クラシック版は太いウェーブ麺を採用しているためか、うどんと同じく熱湯5分となっています。
お湯を注ぎ、完成したものを食べ比べてみると、うどん同様に麺の食感が大きく異なります。クラシック版のウェーブ麺が太くて弾力があるのに対し、現代版のストレート麺はつるっとのどごしが良く、そばとしてのクオリティは明らかに違います。
そして何より明確な違いを感じたのはやはり天ぷらの食感。
クラシック版はしっかりと湯を吸ってしっとりとした仕上がりになりますが、現代版はサクサクとしており、好みが分かれる部分ではあるものの、長く慣れ親しんできた食感に安心感を覚えました。
■ 50年の歴史を感じる味わい とはいえクラシックもうまい
うどんとそば、それぞれを新旧で食べ比べてみると、個人的な感想で言えば、総合的なおいしさはどちらも現代のどん兵衛に軍配。やはりそこには50年という長きにわたり愛され続けてきた、どん兵衛の歴史の積み重ねがはっきりと感じられました。
クラシック版のパッケージには「当時はこれがうまかった(笑)」という少し自虐的なコピーがプリントされていますが、とはいえ当時の味わいも十分においしく楽しめる一杯に仕上がっています。
時代に合わせて変わっていくものと、いつまでも変わらないもの。その両軸を持ち合わせながら、どん兵衛はこれからも進化を続けていくことでしょう。
(山口弘剛)
Publisher By おたくま経済新聞 | Edited By 山口 弘剛 | 記事元URL https://otakuma.net/archives/2026033101.html
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